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実作講座「演劇 似て非なるもの」  生西 康典

実作講座「演劇 似て非なるもの」  生西 康典


[ワークショップのお知らせ]

アクショニストの首くくり栲象さんを特別講師としてお招きし、ワークショップ「ピーナッツ」を9月9日、16日の二日間に渡って開催します。詳細はこちら


定員 12 名
授業日:毎週金曜日 午後7時30分~午後10時30分(授業は6月スタート)
学費:280,000 円 教程維持費:50,000 円(通額) ※教程維持費は制作実費を含みます。


演劇

 

 みなさんは「演劇」というと、どういったものを思い浮かべるでしょうか?

現在、あらゆるジャンルで自家中毒のような事態が起こっているように思います。
その「ジャンル」を好きな人が、自分が知っているところの、もしくは自分が見たものを再生産、焼き直しをしているように見えます。
「演劇」が好きな人による「演劇」、
「音楽」が好きな人による「音楽」、
「映画」が好きな人による「映画」、
「小説」が好きな人による「小説」、
「漫画」が好きな人による「漫画」、
「美術」が好きな人による「美術」、、等々。
そのジャンルを好きな人が作るのは当たり前じゃないかと思うかもしれません。
でも、その結果生まれているものは、過去の作品を参照したようなものばかりです。
ようするに何々みたいな作品や、何々や何々が混じったような何か。
何処かで見たようなものだと言うことです。

もちろん過去の作品を参照したり、参考にすることが一概に悪いわけではありません。例えば、「現代美術の世界」ではむしろ、作家は過去の作品を知って、自分の「現代美術の世界」における寄って立つ位置を説明出来ないといけない、と言われます。コンテキストがどうしたこうしたってやつです。寄らば大樹の影です。
それを100%否定したいわけじゃありません。
でも、本当にそれで全てなのでしょうか?
しかも、多くの場合、「世界」と言われているものは「欧米」とほとんど同意語です。
「欧米」の価値観が「世界」のスタンダード。

さらに、恐ろしいのは、過去の何かに似ても似つかないものは認められないということ。
こんなの「演劇」(「音楽」「映画」「小説」「漫画」「美術」)じゃない!とか言われて。
自分の知っている「演劇」(以下、省略します)らしい作品を作ること、何とかっぽいものをと思い込んでしまっていることは、予め自分の作る作品の大きさ、境界を自分の手で狭めていることなんじゃないでしょうか?

「演劇」(以下、省略)っていうのは、もっと可能性のあるものなんじゃないかと思っています。もちろん思っているだけで実証出来るわけではありません。
(実証って何だ?それより自分の実感しかないかもしれない)。
それを確かめるためには、自分達で作ってみるしかありません。
こんなの「演劇」(「音楽」「映画」「小説」「漫画」「美術」)じゃない!と言われながら。もしくは無視され続けながら。

「演劇」を作ってみると言っても演技だけじゃありません。
言葉もあれば、音も、美術も、、ありとあらゆるいろんなものが含まれています。
いや、もしかしたら言葉も音も美術も要らないかもしれない。
役者だって居なくても良いかもしれません。
無人の演劇だって、僕はあり得ると思っています。

まだ観ぬ演劇に興味ある方はぜひ、ご参加ください。

ちなみにいわゆる演劇の学校で行なわれるであろう基礎訓練みたいなものは一切行なわれないと思います。それだって決めてはいませんが。

全ては集まった人達と出会うことから始めます。

 

 

第4期(2016年度)開講にあたって


生西康典 2016年4月5日

演劇というのはとても反時代的な行為だと思っています。

演劇では公演はもとより、稽古においてすら、
ひとり欠けるだけでも成り立たくなったり、
全員揃わないと途端に支障をきたしてしまいます。

経済効率を追い求める社会においては、
人間はいつでも交換可能です。
そうでなければシステムが直ぐに不全を起こしてしまう。
それに比べれば、ひとり欠けるだけでも不全を起こしてしまう演劇のなんて脆弱なことか。

・・・続きを読む

 

 

講師プロフィール


生西康典 

生西康典

演出家/美術家/映像作家
さまざまな領域の作家たちと広範な活動を展開しており、近年は演劇とインスタレーションの狭間にあるような作品を送り出している。『風には過去も未来もない』『夢よりも少し長い夢』(2015、東京都現代美術館『山口小夜子 未来を着る人』展)、『瞬きのあいだ、すべての夢はやさしい』(2014、MAKII MASARU FINE ARTS)、『おかえりなさい、うた Dusty Voices , Sound of Stars』(2010、東京都写真美術館『第2回恵比寿映像祭 歌をさがして』)など。

 

 

過去のゲスト講義など


過去のゲスト:首くくり栲象(アクショニスト)、安藤朋子(シアター・カンパニーARICA)、鈴木敦詞(中世思想研究者)、山川冬樹(ホーメイ歌手/アーティスト)、TOJU(画家)、川口隆夫(ダンサー)、山崎広太(振付家/ダンサー)、武藤大祐(ダンス批評家)、ヨシダダイキチ(シタール奏者)

・ワークショップ「歩行について」特別講師:安藤朋子(シアターカンパニーARICA)
・番外編連続シリーズ「首くくり栲象に話を聞く」第一夜(詳細
・ゲスト講義「光の形而上学について」特別講師:鈴木敦詞(中世思想研究者)
・番外編連続シリーズ「首くくり栲象に話を聞く」第二夜(実演有り)(詳細
・ゲスト講義「声について」特別講師:山川冬樹(ホーメイ歌手/アーティスト)
・合同公開授業(+絵と美と画と術)「画家TOJUさんに聞く」(詳細)(レポート
・共同企画(+絵と美と画と術)踊る人体ヌードデッサン会川口隆夫「SLOW BODY ― 脳は感覚を持たない」vol.24(詳細
・ワークショップ「止まらないダンスクラス美学校・イントロダクション編」特別講師:山崎広太(振付家・ダンサー)(詳細)(レポート
・第四期開講前プレイベント「世界を眺めてみる 西洋以外の舞踊と音楽から」出演:ヨシダダイキチ(シタール奏者)、武藤大祐(ダンス批評家)(詳細)(レポート

 

 

 

講座レポート

曖昧な場所から生まれる「まだ観ぬ演劇」―実作講座「演劇 似て非なるもの」


文=木村奈緒 写真=皆藤将

「演劇」と一口に言っても、下北沢の劇場でやる演劇もあれば、何百人も入る国立の劇場でやる演劇もある。最近では、廃校になった校舎を利用した演劇もあるし、野外劇なるものもある。 そう考えると、演劇はひとつの枠に収まらない自由な表現のように思えるが、一方で、下北沢で観る演劇も、野外で観る演劇も、私たちが知っている「演劇」の二文字にくくられてしまうことも、また確かである。

ただ、何千何万という演劇作品の中には、「これって演劇?」と疑問に思うものがあるはずで、美学校の「実作講座『演劇 似て非なるもの』」は、そんな疑問を喚起する作品を生み出すことを目指しているのかもしれない。なお、あなたが「これって演劇?」と思うと同時に、「こんなのは演劇じゃない」と思ったならば、それは自ら演劇というジャンルの可能性をつぶしてしまっていることになる。なぜなら、演劇の可能性を示してくれるのは、「まだ観ぬ演劇」なのかもしれないのだからー。

「まだ観ぬ演劇」の模索

新薬の発明や、新技術の開発がクローズドな環境で行われるように、「まだ観ぬ演劇」の模索も、講師と受講生の間で密かに行われている。本講座は基本的には、受講生以外の聴講・見学を受け付けていない。
その理由を、講師の生西康典さんは「その場に誰かひとり加わるだけで、場の空気が変わるじゃないですか。集中したいんです。」と話す。
なるほど、「まだ観ぬ演劇」は一朝一夕に出来るものではなく、一年間同じメンツで相対することでしか生まれてこないのかもしれない。・・・続きを読む

 

 

第一期生(2013年秋~2014年春)修了公演『名づけられるまえに』記録写真


日程:2014年3月29日(土)、30日(日)
会場:美学校 本校
撮影:前澤秀登(Hideto Maezawa)

 

第二期生(2014年5月~2015年3月)修了公演『遠くで狼煙があがってる』記録写真


日程:2015年4月25日(土)、26日(日)
会場:美学校 本校
詳細:http://bigakko.jp/news/2015/engeki2-shuryokoen
撮影:前澤秀登(Hideto Maezawa)、皆藤将


 

 

第三期生(2015年5月~2016年3月)修了公演『奇行分類学会』記録写真


日程:2016年4月9日(土)、10日(日)
会場:美学校 本校
詳細:http://bigakko.jp/event/2016/engeki-shuryokoen
撮影:皆藤将


 

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〈メディア表現〉
Hamada Kenichi

▷授業日:毎週土曜日 18:30〜21:30
モードを考えるところからスタートし、実際に服を作り上げるまでの授業です。何かを想像し考え、自分の中に入り込み転がり込んで出てゆく瞬間の表現手段が服であったなら、どのような作品が生まれるのかをテーマに授業を進めます。

Magic Kobayashi

▷授業日:毎週金曜日 19:00〜22:00
絵画、デザイン、イラストレーション、映像、写真、これらの表現を総合的に考察、批評し、さらに各々の実践を軸として講義を展開します。それらを個々の仕事に還元するだけでなく、新しい創造に繋げていこうと考えています。

▷授業日:毎週金曜日 19:30〜22:30
「演劇」は既成のイメージされているものよりも、本当はもっと可能性のあるものなんじゃないかと僕は思っています。それを確かめるためには、何と言われようとも、自分達の手で作ってみるしかありません。全ては集まった人達と出会うことから始めます。

Kishino Yuichi

▷授業日:隔週木曜日 19:00〜21:30
ライブやDJイベント、インスタレーションなど様々なイベントを企画・宣伝・制作・開催することを実践しながら、体験としてその方法論や技術を学んでいきます。小規模な企画から始まり、一年かけて、大規模な企画の制作・実践へと進みます。

Ohara Daijiro

▷授業日:毎週木曜日 19:00〜22:00
『デザインソングブックス』は、その生モノに取り組みながら、独自の<ツール><方法><環境>を探り、書くこと(記述と設計)と話すこと(発声とパフォーマンス)、デザインをするための過程から実践までを共有する場です。年齢、経験不問です。ぜひご参加ください。

Nagao Kenichiro

▷授業日:毎週月曜日 19:00〜22:00
『クリームソーダシティ』や『ギャラクシー銀座』、『おしゃれ手帖』などの著作で知られる漫画家・長尾謙一郎による新講座。漫画の基礎テクニックのレクチャーからスタートし、オリジナリティやスタイルの探求、そして漫画的アプローチによる様々な作品制作等、一年をかけて漫画を主軸に学んでいきます。