定員:10名
期間:2025年5月〜2026年3月
日時:毎週月曜日 13:00〜17:00
学費:341,000円 教程維持費:30,800円(年額)
開催教室:本校
シルクスクリーン工房はプロフェッショナルとして立てるだけの技術を獲得し、版画にとどまらず、美術、デザイン表現の可能性を広げようとする工房です。
カリキュラムは厳しくも、バラエティに富んだ設定にしてあります。まずは基本的なトレーニングから始めましょう。手刷りですし、全ての工程を自身で進めることになります。1年をかけて制作作業を自分のカラダに覚えさせてください。
創作のアイデアは今までに見聞きしてきた情報からではなく、作業を進める行為、殊に失敗の中から現れます。経験の有無よりも、粘り強い気持ちが求められます。
授業は週に1度ですが、1年間集中してシルクスクリーンに取り組みましょう。困難を乗り越える喜びを共有できる場でありたいと考えます。
松村宏
授業内容
【前期 】
・シルクスクリーンプリント概論
・資材各論
・写真製版法
・感光製版材の研究
◎課題 I フィルム・カッターへの習熟
◎課題 II 描画フィルムの製版
【夏季休暇・色彩研究課題】
【中期】
・写真製版以外の製版法
・素材・紙・インクの対応研究
◎課題 III 原紙の活用
◎課題 IV ブロッキング法・フロッタージュ他
【後期】
各自の方向により、
コラージュへの展開
ファブリック他の素材への対応
※ 生徒持ち道具・材料
アルミ枠・スクリーン・製版用具・感光製版材・カッター・砥石・スケール・版画用紙・水彩絵具 等
講師プロフィール
松村宏
1978・79年美学校シルクスクリーン工房にて修業。1980年久利屋グラフィック設立。日仏会館ポスターシリーズの制作に携わり、150作家300エディションを制作(~2001年)。1994年より美学校シルクスクリーン工房講師。1998年より沖縄県立芸術大学非常勤講師。
修了展レポート
2023年4月28日〜5月2日にかけて、「’21-’23 美学校シルクスクリーン工房 修了展」が開催されました。展示タイトルのとおり、2021年〜2023年にかけて本講座を受講した修了生4名による展示です。本稿では展示写真を中心に、展示の模様をレポートします。
会場は美学校・本校より徒歩5分ほどの場所に位置する美学校スタジオ。会場には、修了生と講師・松村宏さんの作品、シルクスクリーンを刷るための道具(の一部)が展示されました。修了生は鏑木宏、本多伸二、和多田アヤ、広く。の4名。いずれも「シルクスクリーン工房」で2年間シルクスクリーンを学んでおり、普段はグラフィックデザインや写真などを本職としています。・・・続きを読む
講座レポート
確かな技術が、あらゆる表現を生むーシルクスクリーン工房
アンディ・ウォーホル、オリジナルプリントのTシャツ、横尾忠則、トートバッグ……これらに共通するキーワードがある。答えは「シルクスクリーン(プリント)」。絵筆で描いたタッチとは異なる、鮮やかな色彩が印象的な版画技法のひとつである。実際にシルクスクリーンをやったことはなくても、一度くらいは耳にしたことのある人が多いのではないだろうか。
美学校のシルクスクリーン工房は、1970年から続く歴史ある工房だ。初代講師の岡部徳三氏は、日本のシルクスクリーンの草分け的存在で、草間彌生、靉嘔、ナム・ジュン・パイク等の版画作品は、岡部氏の手によって生み出されてきた。現在、シルクスクリーン工房の講師を務める松村宏さんは、78〜79年に美学校シルクスクリーン工房で岡部氏に師事し、その後自身の工房「久利屋グラフィック」を設立。現代美術家・大竹伸朗氏の作品を手がけるなど、第一線のプリンターとして今も腕を磨き続けている。
ただ、この45年の間に時代は変化し「プリント」の概念もまた変化した。変化の只中にあって、シルクスクリーン工房とそこで制作する人たちは、何を見据えて制作を続けるのか。その答えを探るべく、工房を訪れた。・・・続きを読む
授業見学お申込みフォーム
授業見学をご希望の方は以下のフォームに必要事項を入力し送信してください。担当者より日程等のご案内のメールをお送りいたします。
*ご入力いただいたお客様の個人情報は、お客様の許可なく第三者に提供、開示することはいたしません。
*システム不具合によりフォームが正しく表示されない場合がございます。その場合はお手数ですが、美学校事務局までメールか電話でお申込みください。
*フォーム送信後3日以内に事務局から返信のメールが届かなかった場合は、フォームが送信できていない可能性がありますので、お手数ですが美学校事務局までご連絡ください。
〈版画/写真〉
▷授業日:毎週月曜日 13:00〜17:00
カリキュラムは非常に厳しく設定してあります。1年目では困難だがまずは基本的なトレーニングから始める。同時に意図した色が確実に定着出来るメリットを生かして色彩研究にも取り組みます。
▷授業日:毎週火曜日 13:00〜17:00
石や金属の版の上に脂肪分を含んだ画材で、自由に描いたものを版にすることができ、ドローイングや自由な描画、筆やペンで描いた水彩画のタッチを出したり、色を重ねることによって複雑な色合いを出すことができる技法です。
▷授業日:毎週木曜日 13:00〜17:00
銅版画の特徴として、一つは凹版であることが挙げられます。ドライポイント、エッチング、アクアチントといった銅版画技法の基本技法と、インク詰め、拭き、修正、プレス機の扱いなど、刷りの基本技術を学びます。
▷授業日:毎週水曜日 18:30〜21:30
銅版に触れ合うことによってモノ作り本来の楽しさを体験し、美術表現を創造する「発見」の場をめざします。従来の「版画」の垣根を取り払い、柔軟に他のメデイアとの交流を図り、研究し模索する制作現場です。
▷授業日:毎週金曜日 13:00〜17:00
カメラの持ち方やフィルムの入れ方など、順を追って実習を進めていきます。「銀塩フィルム」による撮影、ケミカルをつかった手現像、バライタ印画紙への手焼きプリント、筆と墨による修正などが中心のカリキュラムです。