【10月期募集なし】意志を強くする時~漫画の作話精神論〜講師:意志強ナツ子


※定員に達したため24年度5月期の募集は締め切りました。次回の募集は25年度5月期です。


定員:6名
期間:2024年5月〜2025年4月
日時:毎月第三水曜日(4月は第三日曜/年間12回)12:00〜16:00
※23年度は毎月第三日曜日に開講しています。見学希望の方は第三日曜日にお越しください。
学費:100,100円 教程維持費:11,000円(年額)
開催教室:本校3F

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漫画づくりにおいて、私は作話の工程をもっとも重視しています。
売れている教則本を読めば「面白い」物語の作り方は大体わかるようになると思います。
じゃあ「白目をむくほど面白い」物語はどうやったら作れるのか?
私は、その答えを人生を通してず~っと探し続けていくつもりですがおそらくそれは、精神論がないと辿り着けない場所にあるんじゃないかと思っています。

というわけで、この講座は、作話理論と同じくらい精神論を大切にしていく漫画の作話講座です。

私が描いた『アマゾネス・キス』という作品の中で主人公の占い師・岡本はづきは、占いをする時の感覚をこんなふうに表現します。
「目や脳で考えない。ここで考える。(頭上を指差す)」
または、もっと的確な表現もあるかもしれません。
「イデアの雲に手をつっこむ」
「潜在意識の沼の底に触れる」
とか。
私の作話精神論は、なんとなくそういうイメージです。

簡単に到達できる境地ではありません。
しかしトレーニングを重ねることで
その境地への回路を作っていけると思います。
到達の精度をより高め、早め、生産性を上げていく。
そういうトレーニングをしていきたいです。

漫画を描いたことがない人でも、絵が苦手な人でも大丈夫です。
だけど、小説やドラマの脚本づくりに活かせるか?というと、わかりません。
あくまで漫画づくりのための作話講座です。

授業内容

この講座には『30分作話』と『1年作話』という2種類のトレーニングがあります。

『30分作話』
30分でショートストーリーのプロットを捻り出すトレーニングです。講座時間内にみんなで行います。2セット行う場合もあります。素早く深く集中して話を作るトレーニングなので、頭が疲れる作業ですが、この課題で瞬発力を鍛えていきましょう。

『1年作話』
1年間じっくり時間をかけてひとつの物語を作っていくトレーニングです。毎月宿題として制作してもらいます。メールでプロットを提出していただき、講座内で講評します。それぞれの都合に合わせて、無理のないページ数で作っていきます。この課題で、持久力を鍛えていきましょう。プロットがまとまったら、ネームにしていきます。

12月は、ゲストに漫画編集者をお招きし、ネーム講評と講義をしてもらう予定です。

最終回の4月には、美学校にて修了展代わりの即売会を行います。『1年作話』の完成形ネームを、合同誌としてまとめ発行するのがこの講座の目標です。

私もみなさんと一緒に『30分作話』と『1年作話』に取り組んでいきます。どういうプロセスを経て完成に至るかをお見せすることで、みなさんのユリイカのお手伝いができればと思います。作話は頭が疲れるし、なかなかOKも出ないし、スランプもある。光が見えないしんどい作業だと思いますが、

じゃあいつやるの?
今でしょ 今がその時でしょ
意志を強くする時でしょ〜!!

という気持ちで、一緒に頑張っていきましょう。

講師プロフィール

意志強ナツ子

1985年山形生まれ。日本大学芸術学部美術学科彫刻コース中退後、Academy of Fine Arts, Pragueコンセプチュアルメディア学科(Prof.Milos Sejn)入学。同アカデミー、インターメディア学科(Prof.Tomas Vanek)修士課程卒業。2010年第9回漫画アクション選外奨励賞受賞。2014年リイド社トーチwebにて『女神』が掲載され商業デビュー。代表作に『魔術師A』『アマゾネス・キス』『黒真珠そだち』『るなしい』など。

予定ゲスト講師 中川敦

1979年北海道生まれ。東京学芸大学教育学部卒業後、立風書房入社(のちに学研と経営統合)。雑誌編集者として勤務したのち、2011年10月にリイド社入社。2014年に会社の有志とともに「トーチweb」創刊。現編集長。担当作家に、赤瀬由里子、意志強ナツ子、ウルバノヴィチ香苗、大山海、川勝徳重、斎藤潤一郎、高浜寛、ドリヤス工場、中川学、バロン吉元、不吉霊二、堀北カモメ、まどめクレテック、道草晴子、みなもと太郎、山田参助など。

講師インタビュー

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「意志を強くする時~漫画の作話精神論〜」は、漫画における「作話」に主眼を置いた講座です。講師は『アマゾネス・キス』『るなしい』などの作品で話題を集める漫画家の意志強ナツ子さん。本講座では、「白目をむくほど面白い」物語をつくるための精神論を学びながら、実践的なトレーニングを積んでいきます。インタビューでは、意志強さんの幼少期の話から、漫画家としてのデビューに至るまでの道のり、講座の内容などについてお話しいただきました。

漫画に親しんだ幼少期

意志強 出身は山形県です。山に囲まれていて、自然も豊かな場所でしたが、その分サブカルチャーの文化はよく知らないままに育ちました。母がピアノの先生だったので、音楽や芸術にはすごく寛容な家庭でした。私は絵を描くのも漫画を読むのも好きで、小学校低学年の頃は『ちゃお』を、その後は『別冊マーガレット』を読んでいました。『ちゃお』では『こっちむいて!みい子』(おのえりこ)、『とんでぶーりん』(池田多恵子)、『水色時代』(やぶうち優)とかが好きでした。『別冊マーガレット』では『恋愛カタログ』(永田正実)とかですね。よくいる少女漫画好きの子どもでした。・・・続きを読む

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〈様々な分野〉


モード研究室 濱田謙一 Hamada Kenichi

▷授業日:毎週土曜日 18:30〜21:30
モードを考えるところからスタートし、実際に服を作り上げるまでの授業です。何かを想像し考え、自分の中に入り込み転がり込んで出てゆく瞬間の表現手段が服であったなら、どのような作品が生まれるのかをテーマに授業を進めます。


実作講座「演劇 似て非なるもの」 生西康典

▷授業日:毎週金曜日 19:00〜22:00(6月から開講)
週替わりで本校とスタジオを交互に開催します。本校では対話を重視し、スタジオではその実践としての稽古を行い、最後に修了作品を制作します。それぞれがどういう作品を作るのかは、1年を通して話したり試したりするなかで、一緒に探していきます。


特殊漫画家-前衛の道〜商業漫画と特殊漫画-そのあいだ〜 根本敬 Nemoto Takashi

▷授業日:隔週火曜日 19:00〜22:00
「特殊漫画家」として、今日まで「何故食べてこられたか」その意識無意識のあいだを受講生の皆さんに語り、時に問いかけ、しばしば即興的に皆さんとラフに漫画を描きながら探っていきたいと思います。


劇のやめ方 篠田千明

▷授業日:隔週火曜日 19:00〜22:00
劇は始めるよりやめるほうが難しい。社会で起きている劇をやめるのはさらにとても難しい。難しいけど、劇をやめ方を考えることはいま必要とされているように思う。ワークショップや、今だから出来る実践を通して、みなさんと一緒に『劇のやめ方』にまつわる思考を捕まえたいです。


意志を強くする時~漫画の作話精神論〜 意志強ナツ子

▷授業日:毎月第三水曜日(年間12回)13:00〜17:00
漫画づくりにおいて、私は作話の工程をもっとも重視しています。「白目をむくほど面白い」物語はどうやったら作れるのか?おそらくそれは、精神論がないと辿り着けない場所にあるんじゃないかと思っています。この講座は、作話理論と同じくらい精神論を大切にしていく漫画の作話講座です。


建築大爆発 岡啓輔+秋山佑太

▷授業日:隔週土曜日 13:00〜19:00
建築家でありながら現場で大工として多くの経験をしてきた岡啓輔と秋山佑太によるハードコアな建築とアートの講座です。建築家志望の人も、職人志望の人も、アーティスト志望の人も、今は建築にもアートにも関わりがない人も、この交差点に感心があれば来てください。


自分を越えた作品を 計画的につくる方法と発表の実践 岸井大輔 岸井大輔

▷授業日:隔週金曜日 13:00〜17:00

この講座では創作法を一緒にいくつか試して、それぞれが思いもしなかった新しい作品作りにトライしてみます。創作法を理解して応用できるようにし、最終的には作品を発表することがこの講座の目標です。


アートに何ができるのか〜哲学的視点でつみなおす ART ゼミ〜 荒谷大輔 荒谷大輔

▷授業日:隔週火曜日 18:30〜21:00
この講座では、まず現在アートがおかれている社会的な状況を振り返って考えながら「アート」と呼ばれるものの本質を明らかにします。参加者が知らないうちに身に着けている価値観の前提を問い直しつつ、それでも直観的にはおそらく各人が捉えているアートの本質を、ディスカッションの中で明らかにしていければと思います。


POP ILLUSTRATION 塾 スージー甘金+小田島等

▷授業日:隔週火曜日 19:00〜22:00

講師の業界経験を踏まえ、このユニークで大きな源泉「POP」に寄り添いながら、オリジナルの表現を探って行きたいと思います。イラストレーションやデザインと言う職能的な枠組みに捉われること無く、様々な手法を使って、実践的に「POP ILLUSTRATION」を学べる講座となります。