▷多くの方からアーカイブ延長のリクエストを頂戴し、このジャンルのリファレンスとして、常に参照点たりうる網羅性を持った内容となっている事から、急遽本講座の有料再配信を決定いたしました!!
この機会に是非ご聴講ください!!
放送時間:4時間12分
◎お申し込みはこちら:Peatix
毎回テーマに沿ったジャンルをがっつり掘り下げる『ゼロから聴きたい』シリーズ。
今回のテーマは”ヒップホップ”です。
「基本的に音楽ファンなのだが、ヒップホップが出てきた時に乗り切れずに、新譜を買う習慣が途切れてしまった」という初心者の方や、「トラップ以降のヒップホップがよく分からない…」という方、あるいは「生まれた時にはすでにヒップホップがあったので、どのような経緯で誕生して広まっていったのか知りたい」といった方などなど、知識レベルは問いません。
この機会に改めて勉強しましょう。
ゼロから聴きたいヒップホップ- 講師:大和田俊之より
現在、日本でヒップホップは奇妙な位置付けの音楽ジャンルになっているように思います。長谷川町蔵と私が『文化系のためのヒップホップ入門』(アルテスパブリッシング 2011年)を上梓したときに比べても、たとえば『フリースタイルダンジョン』などの人気番組によって、ヒップホップの基本的なフォームやラップのスキルに関する知識は若い人を中心に多くのリスナーに浸透しています。そして何より、日本には一貫して豊かなヒップホップのシーンが存在し、多くのヘッズ(ファン)を魅了し続けてきました。
その一方、そうしたシーンと日本のメインストリームの音楽との間には依然として距離があり、ヒップホップという音楽ジャンルに日常的に触れることのない音楽ファンがたくさんいることも事実です。もしかするとその傾向は、(いくつかの例外を除けば)1990年代後半と比べても強まっているかもしれません。
対照的に、アメリカの音楽シーンを見ると、2017年にR&B/ヒップホップがロックを追い抜いて最大の音楽ジャンルになったことに象徴されるように、いまやヒップホップこそがメインストリームの音楽となっています。また現在、世界を席巻するK-POPも「ヒップホップの要素が強い」音楽として知られています。これは一体何を意味しているのでしょうか。アイドルグループにラップ担当がいれば、それはヒップホップ的な音楽になるのでしょうか。それとも、そうしたわかりやすい指標とは別に、ヒップホップ特有の音楽性があるのでしょうか。
本講座では、一般的な音楽ファンを対象に、あらためてヒップホップという音楽ジャンルの歴史を簡単に振り返りながら、とくに現在のメインストリームの音楽との関係について解説します。ヒップホップの歴史上、ビート/リズム、ラップのスタイル、そして作曲法はどのように変化したのでしょうか。またそれはポピュラー音楽全体にどのような影響を及ぼしたのでしょうか。こうした問いを念頭に置きながら、ゲストの荘子itさんには実演者としてヒップホップという音楽ジャンルの特性とそのポテンシャルについて、また渡辺志保さんには日米のヒップホップシーンの聴き方/見方についてお話を伺います。
講義内容
・ヒップホップの歴史
・現在のポピュラー音楽シーンとの関連性
・実演者としてヒップホップという音楽ジャンルの特性とそのポテンシャルについて
・日米のヒップホップシーンの聴き方/見方
講 師:大和田 俊之
ゲスト:長谷川 町蔵
渡辺 志保
荘子it
放送時間:4時間12分
参加費:一般・・・1,000円
2020年度・美学校在校生・・・500円
2021年度・美学校在校生・・・500円
申 込:こちらのPeatixのページからお申し込みください。
アーカイブ動画視聴に関して
販売期間は2021年12/31までとなります。
視聴期限は2022年1/31までとなりますのでご注意ください。
講師プロフィール
大和田 俊之(おおわだ・としゆき)
慶應義塾大学教授。2020年-21年ハーバード・イェンチン研究所客員研究員。『アメリカ音楽史』(講談社)で第33回サントリー学芸賞受賞。他に、編著『ポップ・ミュージックを語る10の視点』(アルテスパブリッシング)、長谷川町蔵との共著『文化系のためのヒップホップ入門1、2、3』(アルテスパブリッシング)、磯部涼、吉田雅史との共著『ラップは何を映しているのか』(毎日新聞出版)、細川周平編著『民謡からみた世界音楽』(分担執筆、ミネルヴァ書房)など。
長谷川 町蔵(はせがわ・まちぞう)
色々やってる文筆家。主な著書に大和田俊之氏との「文化系のためのヒップホップ入門1〜3」、「インナー・シティ・ブルース」「サ・ン・ト・ランド サウンドトラックで観る映画」など。
渡辺 志保(わたなべ・しほ)
音楽ライター。広島市出身。主にヒップホップ関連の文筆や歌詞対訳などに携わる。これまでにケンドリック・ラマー、A$AP・ロッキー、ニッキー・ミナージュ、ジェイデン・スミスらへのインタヴュー経験も。共著に『ライムスター宇多丸の「ラップ史」入門」(NHK出版)などがある。block.fm「INSIDE OUT」、bayfm「MUSIC GARAGE:ROOM101」などをはじめ、ラジオMCとしても活動中。
荘子it (ソーシット)
1993年生まれ。
2019年3月20日に1st Album『Dos City』で米LAのDeathbomb ArcからデビューしたHip HopクルーDos Monosのリーダーとして、全曲のトラックメイクとラップを担当。プログレやフリージャズ、哲学やサブカルチャーまで奔放なサンプリングテクニックで現代のビートミュージックへ昇華したスタイルが特徴。様々なアーティストへのトラック提供に加え、ドラマや映画の劇伴音楽、文芸誌での執筆や映画評など、越境的に活動している。
〈配信中のオンライン講座〉
〜ゼロから聴きたい日本のニューウェイブ〜講師:TVOD(コメカ、パンス) ゲスト:岸野 雄一 横川 理彦
▷放送時間:4時間8分
本講座では、ニューウェイブ・ロックの日本における受容と展開を、TVODがクロニクル的に辿り解説します。通史的にさまざまなバンドやレコードを確認していくことで、80年代の日本のニューウェイブ史を大掴みにまとめていきます。初心者にも分かりやすい形で大局的な流れを説明しつつ、要所要所で当時の状況を深掘りします。 ゲストにはスタディスト・岸野雄一さん、音楽家・横川理彦さんをお迎えし、おふたりが当時リアルタイムに体験された状況について、お話を伺います。
うたのしくみ番外地(1):深沢七郎のリズムとテクスト 講師:細馬 宏通 大谷 能生
▷放送時間:2時間17分
古今東西の名曲にぴたり寄り添いながら「歌」が生み出すあれこれに言葉を与えていった名著『うたのしくみ・増補完全版』(ぴあ)。
三月にリリースしてから、このご時世、なかなか出版記念イベント的なものができていなかった細馬宏通さんですが、美学校で現在「歌というフィクション」講義中の大谷能生と、作家でありギタリストでもある「深沢七郎」をテーマに文学←→音楽をあちゃこちゃ行き来しながらトークします!「楢山節考」「東京のプリンスたち」「風流夢譚」など、口に出すのもオモシロイ諸作を「うたのしくみ」的な視点から解説!
〜ゼロから聴きたい映画音楽〜 講師:小室 敬幸 岸野 雄一 ゲスト:長谷川 町蔵 小沼 純一
▷放送時間:3時間45分
「映画の中で鳴っている音楽が気になる」「好きな映画音楽家についてもっと知りたい」という初心者の方や、「映画と音楽の関係ってどうなってるの?」「映画音楽における音楽としての意匠が知りたい」という方など、自立した音楽としての映画音楽を評価する、という視座に立って解説を行います。
〜ゼロから聴きたいフリー・ジャズ〜 講師:細田 成嗣 柳樂 光隆
▷放送時間:4時間06分
「フリー・ジャズとフリー・インプロの違いってよく分からない」という初心者の方や、「フリー・ジャズの構造やルールを知りたい」という方など、入門編としてフリー・ジャズ全盛期の60年代を中心に解説を行います。
〜ゼロから聴きたい渋谷系〜 講師:加藤 賢 牧村 憲一 岡村 詩野 ばるぼら 聞き手:岸野 雄一
▷放送時間:4時間11分
「渋谷系と耳にはするけど実はよく分からない」という初心者の方や、「改めて体系立てて聴いてみたい」という方、「後追い世代なので、どのような経緯で誕生して広まっていったのか知りたい」という方などなど、90年代に生まれたこの特異な括りの音楽を掘り下げ、解説を行います。
〜ゼロから聴きたいヒップホップ〜 講師:大和田 俊之 ゲスト:長谷川 町蔵 、渡辺 志保 、荘子it
▷放送時間:4時間12分
「基本的に音楽ファンなのだが、ヒップホップが出てきた時に乗り切れずに、新譜を買う習慣が途切れてしまった」という初心者の方や、「トラップ以降のヒップホップがよく分からない…」という方、あるいは「生まれた時にはすでにヒップホップがあったので、どのような経緯で誕生して広まっていったのか知りたい」といった方などなど、知識レベルは問いません。 この機会に改めて勉強しましょう。