Menu
裾野に至って現代における美意識(倫理)への介入という想定に立ちつつ 現在の美学校を全構想かつ最高形態の追求として位置づける
教えをうけることを、みずからの意志として据えて、欲するものを得ることはありえても、 教えることをみずから意図し、果たしうるということはないのであって、 教える意思は、生徒の脳皮質をかすめて消えるのである。 総じて耳目を通し、すなわち空間を媒介として、達して頭脳にいたるコースにおいてそうなので、 脳皮質を駁撃して残るのはきわめて生理的な衝撃感ということだけであったり、 あるいは、金蒔絵に使う筆は舟ねずみの毛で作らなければいけないといったことだけで終わるのである。 そこで、教えられる機関は考えるとしても、教える機関は考えるわけにはいかぬ。 そこで、最高の教育とは、教える意志をもたぬものから、必要なものを盗ませるということになろうか。
美学校は1969年に現代思潮社という出版社によって設立されました。設立された背景には、既存の学校教育に対するアンチテーゼがあったそうです。あったそうですと伝聞形で書くのは、開校から50年を経たことによる人的、時代的な断絶があるからです。そして、それに伴って美学校も別の運動体へと変化してきました。
わたしたちは美学校をいわゆる「学校」という静的なものではなく、有機的な運動体として捉えています。ここでは美術や音楽を中心とした様々な教程を開講していますが、そこは技術や知識を体験的に身につける場であると同時に、様々な出会いや実験が起こり、そして自由と自治が存在する場にしたいと思っています。自由と自治というと難しく聞こえるかもしれませんが、自分たちが美術や音楽を通して勝手気ままに楽しむための場所を作りたいということです。自分が楽しむということは、興味を持って楽しめる何かを発見するということです。そして、その興味が他者や社会へと繋がることによって、世界が広がっていくのだと思います。それはわたしたちが50年以上に渡って歩んできた道でもあります。
受講にあたっては、ただ絵を描きたい、音楽を学びたいといった理由で充分です。その気持ちが大切だと思います。経験や年齢は誰も気にしませんので、勇気を持って飛び込んできてください。初めてここを訪れる人はきっと美学校を変わった場所だと思うことでしょう。それは校舎が築50年以上の古いテナントビルのワンフロアであったり、古本やチラシや何だかよくわからない物であまりにも雑然としていたり、フランクな講師やスタッフがいたりするからかもしれません。ですが、そんな光景も見慣れてしまえば、特別なものではなくなります。学校では、あれをしてはいけない、これをしてはいけないと言われてきたと思いますが、本当にしてはいけないことなんてそうないはずです。ここは自由です。
教程は5月から始まり翌年の3月で終わります。この一年は長いようで短いです。美学校での一年間をどう過ごすか。それはあなたの想像力と行動次第です。みなさんや講師はもちろん、関係する様々な人々、そしてわたしたち自身にとって、これからが面白くなるようわたしたちは尽力します。
美学校 事務局
毎月1回程度LINEやメールでイベントやオープン講座の情報をお届けします。メールサンプル→1月13日信号
LINE登録
絵画
版画/写真
現代美術
様々な分野
作曲/作詞
DTM
研究室
《オープン講座》
AESS講座