【2023年度募集未定】デザインソングブックス  大原大次郎+宮添浩司+本多伸二


定員 –
日時:-
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そもそも、デザインってなんだろう?

その答えは、永久に揺るがないような強固なものではなく、
毎日意味やレートが変わるような、生モノだと考えてみよう。

デザインの意味やレートをゼロから設計してもいいし、いたずらしてもいい。
創造や破壊なんていう大ごとの前に、あせらずゆっくり、
ほんの少しだけ疑うだけでもいい。

デザインを食べてみる?
着てみる?
住んでみる?
歌ってみる?
泳いでみる?
笑ってみる?
無視する?
…どうする?

この講座『デザインソングブックス』は、デザインの実践と、それを少し疑ってみる

ことに必要な、あなただけの
〈道具〉
〈方法〉
〈環境〉

を探るところから始まります。

まずは、
描写(ドローイングやレタリング)、
配置(紙上や空間上でのレイアウト)、
採集(フィールドワークやインタビュー)
などのワークショップを通して、
書くこと(設計と記述)と話すこと(発声とパフォーマンス)
の基礎代謝を上げていく。

全身を動かし、思考し、話し合いを重ねながら、
独自の〈道具〉の発見、〈方法〉の開拓、新たな〈環境〉づくり(あるいは破壊)
を探っていくと、自分だけの手癖や、モノを見る癖、コトを考える癖が顕在化してき
ます。

〈道具〉〈方法〉〈環境〉を探り当て、
手癖、見る癖、考える癖と向き合えたら、いよいよ実践編です。

「デザインってなんだろう?」という問いのもと、
スタディから導きだされたものを編集しながら、
グラフィック、テキスト、映像、写真、プロダクト、web、展覧会など、
ひとりひとりが対話の場としてのメディアを選択し、
設計と記述、発声とパフォーマンスの実践を行います。

ここでのデザイン成果は、教室内にとどめずに、
できるだけ多くのフィードバックが得られるよう、
実社会へアウトプットしていきます。
その過程や成果の内容に合わせてのアドバイス、ディスカッション、
ゲスト講師を招いての勉強会や講評会なども行います。

会社や事務所に入り、技術を習得しながら依頼主とのやり取りの中で、
実践的に社会にコミットしていくデザイナーの形、
キャリア当初から独立し、生活や仕事の方法や関係を
模索していくデザイナーの形、

まったく異なる職種から転職したり、
領域の異なる職能を横断することで、新たな地平を切り開く形など、
デザイナーの過程や実践はさまざまです。

でも、会社や事務所に入っていようがいまいが、学生だろうが巨匠だろうが、
共通して「デザインってなんだろう?」という問いは、
姿を変えながらいつも目の前に立ちはだかります。
その問いは、「自分ってなんだろう?」という問いと重なるほどに大きいものであり、
生モノです。

『デザインソングブックス』は、その生モノに取り組みながら、
独自の〈道具〉〈方法〉〈環境〉を探り、
書くこと(記述と設計)と話すこと(発声とパフォーマンス)、
デザインをするための過程から実践までを共有する場です。

年齢、経験不問です。ぜひご参加ください。 

講師プロフィール 


大原大次郎大原大次郎

1978年神奈川県生まれ、武蔵野美術大学基礎デザイン学科卒業。タイポグラフィを基軸とし、音楽、書籍、空間、映像などにおけるデザインに従事するほか、展覧会やワークショップを通して、言葉と文字の新たな知覚を探るプロジェクトを展開する。近年のプロジェクトに、重力を主題としたモビールのタイポグラフィ〈もじゅうりょく〉、ホンマタカシによる山岳写真と登山図を再構築した連作〈稜線〉、音楽家の蓮沼執太とイルリメと共に構成する音声記述パフォーマンス〈TypogRAPy〉などがある。受賞にJAGDA新人賞、東京TDC賞。 http://oharadaijiro.com

宮添浩司

1979年生まれ。武蔵野美術大学基礎デザイン学科卒業後、BANG! Design,incを経てフリーランスに。エディトリアルを主軸に、紙媒体や、商業施設のサイン計画など、グラフィックデザイン全般に携わる。建築家滝口聡司と共にブックレーベル「aptp books」を主宰。http://kojimiyazoe.comhttps://aptp.jp/publishing/

本多伸二

1981年生まれ。武蔵野美術大学基礎デザイン学科卒業。デザイン事務所勤務を経て、2009年からフリーランスに。カタログ、ポスター、フライヤー、ミュージックビデオのタイトルや番組のデザインなどを手掛ける。本業の傍ら、サンプリングカルチャーへの偏愛を表したシルクスクリーンによるプロダクトを模索し展開中。http://hondamr.net

講師インタビュー


デザイナーの大原大次郎を講師に迎え、2014年に開講した「デザインソングブックス」。3年目からはデザイナーの宮添浩司と本多伸二が加わり、「秒写」「エクストリーム文具」「誘導画」といった「全身演習」を通算100個超、時間にして1000時間以上重ねてきました。アートブックフェアへの参加、講師と受講生、修了生同士のコラボレーションなど、学内に留まることなく展開されてきた本講座。来る講座の9年目、10年目をどう迎えるか、次なる開催形式を模索している講師の皆さんに、今年度の授業を振り返りつつ、現在の考えをお話しいただきました。

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修了生による座談会


――まずは、自己紹介をお願いします。

矢野 矢野華子です。2期生です。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科の4年で、今は卒業制作を作っています。広告代理店に就職が決まっています。

平山 平山文子です。1期生です。受講当時は印刷会社でDTP制作をしていて、今は大原のところで働いています。

岡野 岡野乃里子です。2期生です。今はラッピング会社で商品企画をしています。

岡本 岡本沙智子です。3期生です。今はデザイン事務所のアシスタントとして働いています。

永島 永島誠記と言います。3期生です。受講時はちゃんとした仕事はしてなくて、たまにジャムを売ってたんですけど、来週からDIYの工房で働きます。

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【レポート】公開授業(ゲスト:菊地敦己)


12月10日、17日の2週にわたって開催される「デザインソングブックス」の公開授業。(公開授業詳細ページ)第1回目の授業は、デザインソングブックス講師大原大次郎によるオリエンテーション、第2回はゲストとしてアートディレクター・デザイナーの菊地敦己さんを迎えての特別講座を行います。

このレポートでは12月10日に開催された第1回目の様子をお届けします。

今回の公開授業は、菊地敦己さんがいらしてくださるこのチャンスをどのように生かしていくか、単に聴講や見学だけでない方法を探り、受講生によって企画されました。

《デザインソングブックス》では、講義のある毎週木曜日の3時間もさることながら、課題を持ち帰って、各自熟成させてくる授業と授業の間の1週間も、それぞれが苦しみながらも楽しんでいます。公開授業の参加者にも、菊地さんに来ていただく12月17日の3時間だけでなく、その前の週にオリエンテーションを設けることで、1週間《デザインソングブックス》をどっぷり体験してもらおうという試みです。

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