【1/25】特別講座「美術館は静かにどこへ向かうのか」第1回「美術館の閉館は誰の問題なのか?」ゲスト講師:楠見清


BIJUTSUKAN


日本で初めての公立近代美術館の誕生から約60年を迎えた今、財政難による閉館、政治性や性的表現を理由とした展覧会の中止や展示の収縮、こうした美術館運営における諸問題を期に浮かび上がるひとつの疑問“美術館は静かにどこへ向かうのか”

本講義の主題は、過去から現在、そしてこれから聞こえるかもしれない美術館の足音に耳を澄まし、今一度、日本における美術館の歴史を概観すること。
そして、大小を問わずアートスペースと呼ばれる施設は増加しているようにも思えるが、クンストハレ型の施設が増加する中での所蔵・研究の意義、これからの美術館像について考えること。

全3回の講義で、各回異なるゲスト講師を迎え、司会の木村奈緒とともに上述の問題を掘り下げていく。
2015年、改めて美術館という場所について思いを巡らしてみませんか?


第1回「美術館の閉館は誰の問題なのか?」ゲスト講師:楠見清

今年4月に清里現代美術館が年内に閉館するとのニュースが報道され、ネットを中心に閉館を惜しむ声や“何か”できないかという発言を聞くことはあったが、閉館を迎えた今となってはこのニュースを誰も口にしていない。美術館はどうして像のように静かに消えていくのか?その足取りを追う者はいないのか?編集者の楠見清氏を迎え、メディアがいかに美術館の動向を伝えてきたのかを探る。

▶第2回 2月8日「日本の美術館の歴史を辿る」ゲスト講師:暮沢剛巳
▶第3回 3月21日「これからの美術館との付き合い方」ゲスト講師:水沢勉


ゲスト講師:楠見清
司 会:木村奈緒
日 程:2015年1月25日(日)
時 間:19:00~21:00
参加費:1500円(ワンドリンク付き)/3回通し券3000円(各回ワンドリンク付き)
※既に第1回目のお申込みを済まされている方で、通し券をご希望される方は、開催当日の受付時にお申し出ください。
申込み:この講座は終了しました。
会 場:美学校 本校(地図
    東京都千代田区神田神保町2-20 第二富士ビル3F
企 画:青木彬

プロフィール


ゲスト講師 楠見清

1963年生まれ。美術編集者/評論家。『コミッカーズ』編集長(1995-98年)、『美術手帖』副編集長(1999-2000年)、同編集長(2001-04年)等を経て、2008年より首都大学東京准教授。著書『ロックの美術館』、共著『現代アート事典』ほか。寄稿書『八谷和彦OpenSky 2.0』、『なぜ広島の空をピカッとさせてはいけないのか』、『SUPER RAT』等多数。『アート・ウォッチング現代美術編』、『東京アート・ガイド&マップ』など書籍の企画編集、学芸員養成課程の実習授業等を通じて美術館の問題を考える。

司会 木村奈緒

1988年生まれ。2010年上智大学文学部新聞学科卒。
メーカ勤務などを経て、現在は美学校運営を手伝いながら文章執筆やイベント企画を行う。過去に企画したイベントに「工藤哲巳ナイト」や「ヨーゼフ・ボイスナイト」など。現在、美術家・会田誠さんのエッセイにて共同執筆中。