【3/21】特別講座「美術館は静かにどこへ向かうのか」第3回「これからの美術館との付き合い方」ゲスト講師:水沢勉


BIJUTSUKAN


日本で初めての公立近代美術館の誕生から約60年を迎えた今、財政難による閉館、政治性や性的表現を理由とした展覧会の中止や展示の収縮、こうした美術館運営における諸問題を期に浮かび上がるひとつの疑問“美術館は静かにどこへ向かうのか”

本講義の主題は、過去から現在、そしてこれから聞こえるかもしれない美術館の足音に耳を澄まし、今一度、日本における美術館の歴史を概観すること。
そして、大小を問わずアートスペースと呼ばれる施設は増加しているようにも思えるが、クンストハレ型の施設が増加する中での所蔵・研究の意義、これからの美術館像について考えること。

全3回の講義で、各回異なるゲスト講師を迎え、司会の木村奈緒とともに上述の問題を掘り下げていく。
2015年、改めて美術館という場所について思いを巡らしてみませんか?


第3回「これからの美術館との付き合い方」ゲスト講師:水沢勉

1951年に日本で最初の公立近代美術館として開館した神奈川県立近代美術館の館長である水沢勉氏を迎えて、これまでの神奈川県立近代美術館の歩み、そしてこれからの美術館像についてお話を伺う。地域と美術館の関係や、あなたにとっての美術館とは何なのか?実際に美術館の運営に携わる方の声を聞くことで本講義のテーマをより身近に考えてみる。

▶第1回 1月25日「美術館の閉館は誰の問題なのか?」ゲスト講師:楠見清
▶第2回 2月8日「日本の美術館の歴史を辿る」ゲスト講師:暮沢剛巳


ゲスト講師:水沢勉
司 会:木村奈緒
日 程:2015年3月21日(土)
時 間:19:00~21:00
参加費:1500円(ワンドリンク付き)/3回通し券3000円(各回ワンドリンク付き)
※既に第1回目のお申込みを済まされている方で、通し券をご希望される方は、開催当日の受付時にお申し出ください。
会 場:美学校 本校(地図
    東京都千代田区神田神保町2-20 第二富士ビル3F
企 画:青木彬

プロフィール


ゲスト講師 水沢勉

1952年横浜市生まれ。1978年慶応義塾大学大学院修士課程修了後、神奈川県立近代美術館に学芸員として勤務。2011年4月より同館館長を務める。ドイツ語圏および日本の近現代美術に関心を抱き、その交流史についても論じる。これまでも多くの展覧会を企画・担当するほか、2004年にサンパウロ・ビエンナーレの日本コミッショナー、「横浜トリエンナーレ2008 TIME CREVASSE ―タイムクレヴァス―」の総合ディレクターなども務める。主な著作に『この終わりのときにも-世紀末美術と現代』(思潮社、1989年)、『点在する中心』(共編著、春秋社、1995年)、『美術館は生まれ変わる 21世紀の現代美術館』(共編著、鹿島出版会、2000年)など多数。

司会 木村奈緒

1988年生まれ。2010年上智大学文学部新聞学科卒。
メーカ勤務などを経て、現在は美学校運営を手伝いながら文章執筆やイベント企画を行う。過去に企画したイベントに「工藤哲巳ナイト」や「ヨーゼフ・ボイスナイト」など。現在、美術家・会田誠さんのエッセイにて共同執筆中。