
実作講座「演劇 似て非なるもの」第13期生 修了公演「わたしのために そして すべてのために」を美学校本校3Fにて開催します。ぜひご来場ください。
美学校 実作講座「演劇 似て非なるもの」第13期生 修了公演
「わたしのために そして すべてのために」
10人の受講生たちによる11の作品です。
ただ一回限りのオムニバス公演となります。
講座では昨年の春から、ひとりづつ作品を作ってみるということをしてきました。
当初は月一回という制作時間から、修了公演では2つくらいの作品に絞って上演することにしようかと考えていました。でも作り始めてみれば、みんなそれぞれ作品を作るにあたっての切実さがあり、どの作品も作った人の、今やりたい、やらねばばらないことが詰まっています。それを切り捨てることは出来ないと思いました。
というわけで、今回これまでで最大のボリュームの修了公演になります。
最初は全作品ぶっ通しで8時間にしようかと考えていたのですが、それはさすがに無謀すぎると昼と夜の回に分けました。本来、それぞれの作品は独立したものなのに、前篇・後篇としたのは、上手く言えないのですが、この総体がみんなで過ごした時間であり、それぞれの作品には、その人のこれまでの人生の時間が詰まっていて、バラバラの断片でしか無い個々の時間、記憶が集まったものが、人間が集って作るものであり、これが自分が考えるところの演劇というか社会なんだと思います。それは生きている人間に目を向けないで押し付けられるフィクションでは断じてないのだと。ぜひ、前篇後篇通して観て頂けたらと思います。もちろんあまりに長時間ですので、どちらかだけでも観て頂けたら幸いです。演劇というフィクションは、観客というそこに立ち会う人間がいて初めて立ち上がるものです。始まりは個人かもしれないけれど、そこにいるすべての人間のためにそれはあるはずです。
今回、チラシのデザインはバースデーカードみたいに明るいものにしたいと思いました。作られる作品たちは、
ほのぼのした明るいものから、暗くて重たいものまで、まるで人の一生のように深いグラデーションの中にあります。表現方法も様々で、受ける印象は本当にバラバラだと思いますが、どの作品もそれぞれ作った人から必然性を持って生まれたものです。そうした作品はそれがどんな印象を与えるものであれ、観客と共に祝福を持って迎えられるべきであると願いました。
今期の講座には幅広い年齢層の人たちが受講してくださって、月一回集まって作るのがめちゃくちゃ楽しかった。皆さん個性豊かでユニークです。でも、そもそも個性が無い人なんかいなくって、あるのは個性が発揮出来る場所かどうかだと思います。皆さんが僕と同じように感じてくれたかどうかは分かりませんけど、自分にとってはとても楽しくて必要な時間でした。帰りはいつもヘトヘトでしたけど。生きてるあいだに出来ることは少ないのか、多いのか。どうしても残り時間を考えるなか、人との出会いは「出会ってしまった」という感覚が強いです。それが良いことなのかどうかは自分には分からないけれど、既にもう出会ってしまったのだと感じます。これは講座だけの話ではなく、です。
当日はニャーによるフード&ドリンクもありますし、
転換中にはテニスコーツの植野くんがサックスを吹いてくれます。
受講生たちによる小冊子も配布予定です(先着100名様分)。
全部観終わったときに、どういう気持ちが湧き上がるんだろうか。もう想像もつきません。絶するね。きっと。
渡邉くん、山口さん、堀内さん、古川さん、藤澤さん、磦田さん、小西くん、カキヤさん、伊藤さん、朝日くん。
首藤さん、沼田さん、亘平さん、上沢さん、植野くん、豪くん、ニャーさん、皆藤さん、なしのさん、あとその場にいるのは誰だろう。その日のことはその日にしか分かりませんが、ぜひ、春の嵐の良き日曜日をお楽しみください。
(生西康典)
日時 2026年4月5日(日)
前篇 開場12:00 開演12:30 (終演予定16:00)
後篇 開場17:00 開演17:30 (終演予定20:40)
料金 (冊子付き、先着100部)
前篇か後篇:予約1,500円 当日2,000円(いずれも当日現金精算)
前篇と後篇:予約2,000円 当日2,500円(いずれも当日現金精算)
会 場|美学校 本校(東京都千代田区神田神保町2-20 第二富士ビル3F)
ご予約|予約フォームこちらから
問い合わせ|nitehi13@gmail.com

<上演作品>
『ピョン、ダイブ!』
コンセプト 朝日
出演 朝日 カキヤフミオ 古川眞理 堀内美夕紀
これまで私は、動いているようで、虚しさに気を取られるばかりでした。それならどこに向かって、どう歩きはじめるのか。これまで、からはみ出してみます。
『鈍くひび割れている』(30分)
作 伊藤満彦
出演 伊藤満彦 遠藤ふみ
人知れずどこかの何かにひび割れのようなものが出来たり消えたりしているのかも知れない。例えば手のひら、例えば壁や床、例えば空間、例えば心。それは常にあった日常との距離をほんの少しブレさせる気がする。気付いた時には馴染んでいて何となくピントはあっているかも知れないし、実は自分も気付かず何かはブレたままなのかも知れない。
タバコ、母へのインタビュー、そこへの思い、ダンスという素材や行為から探る中、作ってみたら見当違いなタイトルや内容なのかも知れません…アカギレの酷かったこの冬、手のひらを見ると親を思い出しました。インタビューの際の感覚はそのアカギレやひび割れに近い、春が来れば曖昧に馴染むような、治っても実は残るような、その時には忘れているような、いつか変化している何か。そんなものかも知れない。タイミングが今だからこんな感じ方になったのかも知れない。事実は一つかも知れないけど、時間と共に解釈は変わるんじゃ無いか。
精神的なひび、感覚的なひび、あわよくば金継ぎのような何か。
『う、つ、わ、』
作・構成 カキヤフミオ
ご来場の皆さまからのご参加ご協力をたまわり、短い戯曲を声に出してお楽しみいただきます。
『アニエスとラシィナ』の前日譚かも知れません。
『アニエスとラシィナ』
作・出演 カキヤフミオ
絶望が世界をおおう頃、アニエスとラシィナは、砂漠の近くで出会います。リビアヤマネコさんらに、やさしく見まもられながら。
『楽にしたならゆるさない』
作・演出 小西善仁
出演 上沢一矢 新垣亘平 伊藤満彦 カキヤフミオ 磦田空
人間関係や物語がきれいにおさまってしまう前の、まだ落ち着かない不安定さを扱いたくなりました。
安全に整えすぎないように、書きました。
それをそのまま差し出すつもりです。
『サンドボックス』
テキスト・演出 磦田空
出演 山口ヤスヨ 朝日 藤澤奈穂 堀内美夕紀 伊藤満彦 カキヤフミオ
安全な場所にいる。全部がぼんやりして見える。何かに触れたような気がする。そういうこともあったような気がする。
もともとはごく個人的な散文たちで、それが読んでもらううちに分解されていく気がして嬉しかった、変質していくのが嬉しかった。嬉しさだけを頼りに作った。だから読まれる言葉にはもうそれほど意味はない。そう思えた方が嬉しいと思えるようにいつかなれたらたぶん嬉しい。
『ジャングルのけもののように』
作・演出 藤澤奈穂
「自分はいつも思っているのは理解されたいけど、その同時に理解されたくはありません。…」拾ったメモの文章から、あなたのみた風景を探す。そして共に待ち続けること。
『ミヤと海』
作 古川眞理
演出 首藤なずな 古川眞理
出演 首藤なずな 磦田空 古川眞理
音楽 沼田佳命子 小西善仁
かつて多摩川沿いの一画は、大手中小の機械部品の工場が並んでいました。一斉に移転した跡地に建設されたマンションも今や古びてきています。
もうもうと水臭い煙を吐く煙突が並んでいたころ、機械油のしみた作業着の町に流れた時間と喪失を描きます。
『僕があげたいもの、あなたがあげたいもの』
作・出演 堀内夕闇
男とか女とか身体とか。あたしとあなたとか。
世界にいる誰かの話。
あなたの話。
小説を声に出して読みます。
小説を書く時、誰もわたしを見ていません。どんなスピードでどんな姿勢で書かれるのか誰も知りません。
頭の中にしかなかった言葉たちを、身体を使って外に出してみます。恥をかいて、子供たちを外に送り出そうと思います。
当日は読んだ作品を本にして販売もします。ぜひお手に取りください。
『伐採と剪定』
作・演出 山口ヤスヨ
出演 カキヤフミオ 磦田空 朝日 藤澤奈穂 山口ヤスヨ
音楽 沼田佳命子
公園の緑を借景にして暮らして来た一家は、
春は桜、秋は紅葉を楽しんでいました。
ところが…
『コロスノシ』
作・出演 渡邉雄大
演出 生西康典
言葉を囲う、これは自分の領有だと主張する、これはそういう行為、
弱い人間が悪い、価値のない命には何をしてもゆるされる、ここはそういう世界、
時間:第一幕は西暦2026年、第二幕は西暦2027年
場所:第一幕は東京都にある職場、第二幕は愛媛県にある松山城
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転換BGMサックス演奏 植野隆司(テニスコーツ)
フード&ドリンク ニャー
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講師 生西康典
照明 小駒豪
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絵 みちたろう
フライヤー なしの

▷授業日:月1回日曜日 12:00〜17:00
始まりは何かをつくってみたいという静かな衝動です。でも、それが何なのか、何をどうしたら良いのか分からない。それを見つけるためには遠回りに思えても、手ぶらで集まって話すということから始めたいと思います。
