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【8/7〜8/9】したため公演『埋蔵する』『ふるまいのアーキビスツ』

【8/7〜8/9】したため公演『埋蔵する』『ふるまいのアーキビスツ』


『埋蔵する』photo: Yuki Moriya


美学校講師の岸井です。 和田ながらさん演出で僕の戯曲『埋蔵する』『ふるまいのアーキビスツ』を美学校でやります。 どちらも、遠い未来のための作品で、上演不能戯曲です。展示や上演ばかりが評価され、作品があまり語られない現状の批判として書きました。和田さんは、あえてこの2つの戯曲をとりあげ、大阪と京都での初演は、現代において表現するとは何かを浮き彫りにしたと思います。 50年以上続くアートスクールに、この作品がどのように響くのかを見たく、東京神保町での上演をお願いしました。毎日2作品とも上演し、80分の上演後、ゲストを交えて1時間程度のトークがあります。席数少ないのでお早目の予約をお勧めします。

以下戯曲全文です。

 

『埋蔵する』

石に下記文字を記し、土中に埋める。

この石に刻まれた文字は戯曲です。2500年を超えたギリシャのせりふがいまだ上演されるように、何千年かの後、演劇という言葉がなくなるか今とまったく違うように理解され、作品という言葉もなくなるか今とまったく違うように理解されているにもかかわらず、この石を見つけた誰かが、この言葉を写しとり、また写し取った誰かによって、上演されるでしょう。

 

『ふるまいのアーキビスツ』

1 俳優を、ふるまいのアーキビストと捉えてみる。

2 アーキビストとは、アーカイブをする人のことで、永久に保存する価値のある情報を、選んで、集めて、整理して、保存して、管理して、見ることができるよう整える専門職をさす。よって、人間のふるまいを人間がやって残しても、アーキビストの仕事とは遠いとされるだろう。しかし、日本において、建物や制度や芸術作品よりも、それらを作る技術の方が事実上⻑く保存されてきている。つまり、日本でアーカイブを考えるのならば、物体ではなく、ふるまいの継承において考えられるべき事だ。それは、かつてのふるまいを、リプレゼンテーション=再演/上演可能なふるまいとして継承することを意味する。

3 ふるまいは、個人の行動だけでなく、状況における行動をさす。状況には他人も含まれる。よって、俳優は、ふるまいをアーカイブするために、集団になる必要がある。また、その状況も含めてアーカイブするために俳優以外の人も必要になる。そして、ふるまいをアーカイブするとは、動きをトレースするだけでなく、そのふるまいの意義や状況など、意味するところも含めてアーカイブすることが使命である。

4 俳優は、わざおぎという古語の当て字である。わざは技であり、おぎは招くの意味だ。即ち、神を招く技をもつものを俳優(わざおぎ)と呼んだ。そして、多くこの職業は滑稽芸や曲芸をやったという。天岩戶や神道の葬式から考えるに、日本では神を招くためにこそ滑稽な技を使ったのだろう。私は、この言葉を、消えて行くものとしての先祖やオーラのような、ある状況のふるまいに伴う意義をも含め再現する、すなわちその場に招く技をもった存在と捉える。

5 ここでいう俳優はアクターでもプレイヤーでもない。

 


作|岸井大輔
演出|和田ながら(したため)

『埋蔵する』
出演|諸江翔大朗(ARCHIVES PAY)

『ふるまいのアーキビスツ』
出演|長洲仁美

演出助手|坂井初音

アフタートークゲスト|8/7 岡啓輔、8/8 稲継美保、8/9 三浦雨林

 

日 時:2021年
 8月7日(土)19:00開演
 8月8日(日)19:00開演
 8月9日(月・祝)15:00開演
 ※開場は開演の30分前。
 ※上演は80分程、アフタートークは60分程を予定、休憩込み。
料 金:前売3,000円/当日3,500円
定 員:各日30名
 ※感染症対策として通常より席数を減らしています。
会 場:美学校 本校(地図
     東京都千代田区神田神保町2-20 第二富士ビル3F
予 約:ページ下部の予約フォームからお申し込みください。
共 催:したため、美学校
助 成:公益財団法人セゾン文化財団

 

 

プロフィール


岸井大輔 きしい・だいすけ

1970年生。劇作家。他ジャンルで遂行された形式化が演劇でも可能かを問う作品群を発表している。代表作「potalive」「東京の条件」「好きにやることの喜劇(コメディー)」「始末をかく」
2019年に自身のカンパニー「PLAYS and WORKS」旗揚、ポストコンテンポラリーアートについて考えている。
https://www.kishiidaisuke.com/

 

 

撮影:守屋友樹

和田ながら わだ・ながら

2011年2月に自身のユニット「したため」を立ち上げ、京都を拠点に演出家として活動を始める。主な作品に、作家・多和田葉子の初期作を舞台化した『文字移植』(2016年/2018年)、妊娠・出産を未経験者たちが演じる『擬娩』(2019年)がある。美術家や写真家など異なる領域のアーティストとも共同作業を行う。2015年、創作コンペティション「一つの戯曲からの創作をとおして語ろう」vol.5最優秀作品賞受賞。2018年、こまばアゴラ演出家コンクール観客賞受賞。2018年より、多角的アートスペース・UrBANGUILDのブッキングスタッフ。2019年より地図にまつわるリサーチプロジェクト「わたしたちのフリーハンドなアトラス」始動。2020年より鳥公園アソシエイトアーティスト。NPO法人京都舞台芸術協会理事長。2021年度セゾン文化財団セゾン・フェローI。

 

 

諸江翔大朗 もろえ・しょうたろう

京都造形芸術大学卒。在学中に現代芸術家の高嶺格に師事し、同氏の舞台作品に多数出演。「表現する」という事を常に疑い続けることによって、表現者としてのスタイルを確立するべく日々を過ごしている。近年では、ダンスカンパニーakakilike、アーティストの荒木優光、演出家の和田ながら(したため)、萩原雄太(かもめマシーン)らの作品に出演している。2020年4月にはUber Eats配達員としてクローズアップ現代+に出演した。記録にまつわる作業集団「ARCHIVES PAY」所属。

 

 

長洲仁美 ながす・ひとみ

茨城県出身。京都造形芸術大学映像舞台芸術学科 映像芸術コース卒業。卒業後に、dracom、大橋可也&ダンサーズ、Marcelo Evelin、したため等の作品に出演。

 

 

岡啓輔 おか・けいすけ
1965年九州柳川生まれ、一級建築士、高山建築学校管理、蟻鱒鳶ル建設中。ウイークポイントは、心臓、色覚、読書。
1995年から2003年まで「岡画郎」を運営。2005年、蟻鱒鳶ル(アリマストンビル)着工。2018年、筑摩書房から「バベる!自力でビルを建てる男」を出版。2019年「のせでんアートライン2019」に参加。

 

 

稲継美保 いなつぐ・みほ
1987年生まれ。俳優。東京藝術大学在学中より演劇を始め、舞台を中心にフリーランスで活動中。これまでに、岡崎藝術座、サンプル、チェルフィッチュ、ミクニヤナイハラプロジェクト、バストリオ、オフィスマウンテン、東葛スポーツ、坂田ゆかりなどの作品に出演。また、2019年にはポーランドとの国際協同製作で演出家マグダ・シュペフト「オールウェイズカミングホーム」に出演するなど、国内外問わず幅広い役柄をこなし、枠にとらわれない活動を行っている。

 

 

三浦雨林 みうら・うりん
北海道出身。1994年生まれ。
日本大学大学院 芸術学研究科 舞台芸術専攻 修了。
所属:隣屋(主宰/演出/劇作)、青年団(演出部)、鳥公園(アソシエイトアーティスト)
主に既存の小説・戯曲を原案に置き、身体的な生理と発話される言葉を際立たせた作品創りを行う。(過去作品に森鴎外『舞姫』、芥川龍之介『蜘蛛の糸』『侏儒の言葉』、レフ・トルストイ『光は闇の中に輝く』など)
2020年以降、映像や美術を用いたインスタレーションでの演劇作品の創作を行う。(鳥公園『乳水』2020、隣屋『オイディプス/コロノスのオイディプス』2021)

 

 

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「おもちゃ」と「テストプレイ」のアートへ〜ポストコンテンポラリーアート実践編〜 岸井大輔 岸井大輔

▷授業日:隔週火曜日 19:30〜22:30
ポストコンテンポラリーアートでは作品をおもちゃと考えます。絵画もおもちゃ。だから展示はテストプレイ。詩も遊具、Tシャツに刷るのはテストプレイ。いつもの作品を「遊戯具」発表を「テストプレイ」としてやってみましょう。そしてキュレーションも演出も業界もないアートの在り方を実現します。