当校講師の岸野雄一、細馬宏通、佐藤直樹の三者がTwitter上で『視覚』と『聴覚』についての意見交換をきっかけにはじまった不定期鼎談。2013年に第一回目を開催以来、ほぼ毎年のペースで開催してきました。今回は、会場を美学校からライブストリーミングサイト&スタジオ「DOMMUNE」に移して行われます。是非ご来場・ご視聴ください。
長年のアートディレクターのキャリアと関係なく突如壁画を描き始め100メートルを越えてなお進行中の佐藤直樹、音楽家・著述家・俳優の顔を持ち「正しい数の数え方」「コンビニDJ」「トット商店街」等々で話題のスタディスト・岸野雄一、視聴覚文化に対する独特のアプローチとバンド「かえる目」の活動でも注目される人間行動学者・細馬宏通。この三者は以前から「知覚」「感覚」を巡る談義を続けて来ました。今回、展示規模が膨らみ過ぎてクラウドファンディングによる資金集め中となっている佐藤の個展「秘境の東京、そこで生えている」(4/30-6/11@3331)の直前企画として、このよくわからない状況の読み解きが試みられます。個展に合わせて発売される『無くならない─アートとデザインの間』(晶文社)にも掲載される鼎談の最新バージョンです。
佐藤直樹個展「秘境の東京、そこで生えている」
期日:2017年4月30日(日)~6月11日(日)
会場:アーツ千代田 3331 メインギャラリー
主催:そこで生えているプロジェクト実行委員会
WEB:http://ithasgrown.com/
クラウドファウンディングサイト:https://motion-gallery.net/projects/ithasgrown
【参考】
・細馬宏通、佐藤直樹、岸野雄一によって交わされた知覚についてのツイートまとめ(2013年)
・美学校トークセッション事前会議 岸野雄一×佐藤直樹×細馬宏通(2014年)
・トークセッション『映像を聴く/音楽を観る』(岸野雄一×佐藤直樹×細馬宏通)事前会議(2016年)
トークイベント
「知覚と表現とリテラシーについて:ただ描いているだけという状態をめぐって」
出 演:岸野雄一、細馬宏通、佐藤直樹
日 程:2017年3月22日(水)
時 間:19:00〜21:00(開場18:50頃)
参加費:1,500円
申込み:DOMMUNEのサイトからお申込みください。
会 場:DOMMUNE STUDIO(東京都渋谷区東4-6-5 ヴァビル B1F)
番組の視聴をご希望の方は配信時間にDOMMUNEにアクセスしてください。
出演者プロフィール
岸野雄一
1963年、東京都生まれ。東京藝術大学大学院映像研究科、美学校等で教鞭をとる。「ヒゲの未亡人」「ワッツタワーズ」などの音楽ユニットをはじめとした多岐に渡る活動を包括する名称としてスタディスト(勉強家)を名乗る。プロデュース・脚本を手掛け、自らが主演した音楽劇「正しい数の数え方」は2015年、第19回文化庁メディア芸術祭 エンターテインメント部門の大賞を受賞。
http://www3.tky.3web.ne.jp/
細馬宏通
1960年生まれ。滋賀県立大学人間文化学部教授。人どうしのコミュニケーションにあらわれる声と身体動作の関係を研究している。著書に、高齢者と介護者の声とからだの動きをとらえ直す「介護するからだ」(医学書院)、古今東西の歌のきこえ方を論じる「うたのしくみ」(ぴあ)の他、「今日の『あまちゃん』から」(河出書房新社)、「ミッキーはなぜ口笛を吹くのか」(新潮選書)、「浅草十二階(増補新版)」「絵はがきの時代」(青土社)など。バンド「かえる目」では作詞・作曲とボーカルを担当。
佐藤直樹
1961年東京都生まれ。北海道教育大学卒業後、信州大学で教育社会学・言語社会学を学ぶ。美学校菊畑茂久馬絵画教場修了。肉体労働から編集までの種々様々な職業を経験した後、1994年、『WIRED』日本版創刊にあたりアートディレクターに就任。1998年、アジール・デザイン(現アジール)設立。2003~10年、「合法的なスクウォッタリング」を謳ったアート・デザイン・建築の複合イベント「セントラルイースト東京(CET)」をプロデュース。2010年、アートセンター「アーツ千代田 3331」の立ち上げに参画。サンフランシスコ近代美術館パーマネントコレクションほか国内外で受賞多数。2012年からスタートしたアートプロジェクト「トランスアーツ東京(TAT)」を機に絵画制作へと重心を移し、「大館・北秋田芸術祭2014」などにも参加。札幌国際芸術祭2017バンドメンバー(デザインプロジェクト担当)。3331デザインディレクター。美学校「絵と美と画と術」講師。多摩美術大学教授。
▷授業日:毎週金曜日 19:00〜22:00
絵画、デザイン、イラストレーション、映像、写真、これらの表現を総合的に考察、批評し、さらに各々の実践を軸として講義を展開します。それらを個々の仕事に還元するだけでなく、新しい創造に繋げていこうと考えています。
▷授業日:木曜日(月一回・年間10回) 19:00〜21:30
音と映像の関係を様々な作品のワンシーンをプレイバックしながら 実例として学び、映画音楽とは何かを思考していく講座です。20世紀以降の映像の発達史から、21世紀現在にまで繋がる音と映像の発展史を解読し、概念と方法論を体系化していきます。
▷授業日:隔週木曜日 19:00〜21:30
ライブやDJイベント、インスタレーションなど様々なイベントを企画・宣伝・制作・開催することを実践しながら、体験としてその方法論や技術を学んでいきます。小規模な企画から始まり、一年かけて、大規模な企画の制作・実践へと進みます。