特別講座「久住昌之の脳内散歩室」番外篇  久住 昌之



授業日:2017年〜2018年/年6回/水曜日(第1回6月21日(水)、第2回7月19日(水)、第3回9月20日(水)、第4回11月8日(水)、第5回1月24日(水)、第6回3月7日(水) 4月4日(水)
※ 第6回は講師の久住昌之がインフルエンザに罹患したため、4月4日(水)に延期となりました。(3/6)
授業時間:19:00〜21:00
受講料:通し受講17,500円/各回3,500円
    (在校生:通し受講15,000円/各回3,000円)
定員:12名(各回参加は若干名)


ボクはマンガの原作の仕事が多いです。これは、面白いことを「思いつく」仕事です。

思いつくというのは、勉強して努力して根性を出して、というのとはまた別の能力の気がします。

面白いことを思いつく時、アタマの中はもっと軽くて柔軟でなんでもありの遊びっぽい状態にあるようです。

目標に向かってまっしぐらに走っているときではなく、ふとした散歩の途中にこそ、ふと思いつく。ひらめく。思い浮かぶ。

その感覚って、自分の脳がやっていることなのに、なにか脳の外から何かが入ってきたような、あるいは記憶の深淵から何かが浮かび上がってきたような、不思議なものです。

この教室では「思いつく不思議」を各々の脳で体験してもらいたいと思っています。

テクニックも知識も経験も、何もいりません。頭を空っぽにした状態で、教室に来ていただきたいです。そして、ボクが出すいろいろな馬鹿馬鹿しい問いかけに、それぞれの人が思わずいろんなことを思いついてしまう面白さから出発しましょう。

ボクはマンガの他にも、文章や音楽やイラストの仕事もしています。せっかくなので、いろんな切り口で、いろんなことをしましょう。その時その時ボクがしている仕事の途中経過なども(こっそり)お見せしたりするつもりです。ボクの仕事を手伝ってもらうようなこともあるかもしれません。この授業そのものがボクのタノシミな散歩になればいいと思っています。

結果的に笑ってばかりいる、学校っぽくない、PTAに怒られそうな教室になりそうですが、笑っているとき、実は一番ものの本質に近づいているような気もしています。

思いつくことは、新しい自分を発見することです。いつの間にか、自分の脳の森の中をワクワクしながら散歩しているような、そんな時間をボクと一緒に楽しみましょう。

講師プロフィール 


久住昌之

久住昌之

1958年東京生まれ。美学校・絵文字工房で赤瀬川原平に師事。1981年に美学校の同期生である泉晴紀と組んで「泉昌之」名で、ガロに「夜行」でデビュー。1990年には実弟の久住卓也とのユニット「QBB」で発表した『中学生日記』で第45回文藝春秋漫画賞を受賞。原作者としても活動しており、代表作に谷口ジローとの共著『孤独のグルメ』などがある。 


〈特別講座〉
Kusumi Masayuki

▷授業日:年間4回
ボクの仕事はマンガの原作であり、音楽の制作です。どちらも「思いつく」というのが仕事です。いい 思いつきをするために、脳の中のいろいろなところを散歩します。この講座では受講者の皆さんにも自分のアタマの中を散歩してもらいたいです。そして笑いし ならが、脳の不思議、自分の不思議と面白さに接近していただきます。

メチクロ

▷授業日:日曜日(年間6回)13:00〜18:00
現代的な劇作表現として独自に進化を続ける「フィギュア/デザイン」の世界をより実践的なカリキュラムに沿って学習する…「立体デッサン」を基礎技術とし、自由な世界観を構築する為の考え方やコツを講義。

▷授業日:木曜日(半年開催・全6回)19:00〜21:30
この講座では、映画における音/音楽の歴史や方法論、その効果を読み解く技術、すなわち『映画の聴き方』を身につけていきます。講師の所有する膨大な映像アーカイブをプレイバックしながら、20世紀以降の映像の発達史から、21世紀現在にまで繋がる音と映像の発展史を解読し、概念と方法論を体系化していきます。