受講生のMaMekechiさんの個展が8月17日から31日まで池之端のAVA artist run spaceにて開催されます。是非ご来場ください。
会 期：2025年8月17日（日）〜31日（日）［会期中無休］
時 間：14:00〜20:00
入場料：500円
会 場：AVA artist run space（東京都台東区池之端2丁目6-12 2F・3F）
アーティスト｜MaMekechi
キュレーター｜オオイシ
制作協力｜ナカヤマナミ
インストール｜杉本よしひさ、西村洸
デザイン｜オオイシ
MaMekechi 個展『KOOL』
この度AVAではMaMekechiによる個展「KOOL」を開催いたします。
本展「KOOL」は、夏という時期にふさわしく爽やかさと軽やかさをテーマにしています。タイトル「KOOL」には、軽やかさと同時に、作家の持つ批判精神の２つの意味合いを含ませました。ひとつは、メンソールタバコ「KOOL」の語源にまつわる俗説「Keep Only One Love」からの響きです。愛という希望的な言葉でありながらも、どこか軽薄な印象も感じさせます。もうひとつは、アメリカの清涼飲料「Kool-Aid」に由来するスラング “Don’t drink the kool-aid”です。そこには「鵜呑みにするな」という警句が意味され、盲目的に物事を受け入れることへの批判が込められています。この2つの「KOOL」の間に、MaMekechiの表現姿勢が重なります。
MaMekechiは、フリー素材をメインにインターネットに流通するイメージをサンプリングして映像作品を制作してきました。様々なイメージのコラージュがリズミカルに流れていく映像からは、楽しさや興奮を覚えます。これらの作品は、PVやショート動画のような即時的な快楽をもたらし、一見すると若者特有の軽薄さとも映りますが、それらは意図的に用いられている表現でもあります。そこには、「高尚とされてるものと、若者に流通する通俗とされているものとの間に、本質的な差は果たしてあるのか」という作家自身の問いが通底しているのです。私たちは、現実と虚構、オリジナルとコピー、high と low 、といった境界が曖昧となった現代に生きています。MaMekechiの作品からは、権威的表現を軽く乗り越えていくような遊び心と、その差異に対する鋭い視座を感じ取ることができるでしょう。本展はMaMekechiにとっての初個展です。爽快感の溢れる展覧会をどうぞご覧ください。
プロフィール
アーティスト
MaMekechi
2000年生まれ、千葉県八街市出身
2024年美學校「アートのレシピ」修了
自身の介入や操作が許されなかった状況や風景、そして画面に興味があり、それらと自身との近いようで遠い関係性や見えなかった手触りをを想像してみることを制作のテーマとしている。
キュレーター
オオイシ
2003年生まれ、
千葉県出身大学生、AVA2.0メンバー
2024年美學校「現代アートの勝手口」修了
