Why?から考えるために
「なぜそこでその音を選ぶのか?」「なぜそのメロディにその歌詞をあてるのか?」そんなことを想像しながら、作品に触れることはありますか。
本講座では、作詞作曲家・kamome sanoの音楽制作を紐解き、「コンセプトの組み立て方」についてお話しします。
最初から楽器を持ってコードを鳴らしてみたり、DAWに向かって音を打ち込んだり、それも創作のひとつのスタートではあります。しかし、本講座では最初に手を動かさず、「設計」つまり「どんなものを作りたいか?」から考えてみるアプローチについてご紹介します。
座学だけではなく、実際に手を動かしていただくワークショップも実施予定です(Day1,Day2両日)。サノ流のものづくりについて紹介した後に、その一歩目の部分を体験していただきます。
今回紹介するのはあくまでもkamome sanoのやり方であり、必ずしも推奨するものではありません。ものづくりのやり方は人それぞれ、千差万別です。無数にあるであろうものづくりにおける、ひとつのアプローチをご紹介します。
授業内容
2日間ともに、座学→ワークショップという流れとなっています。
Day1
- ソングライティングの「設計」について pt.1
- 好きな作品を紐解いてみよう(ワークショップ)
- 振り返り
Day2
- 宿題の発表・講評
- ソングライティングの「設計」について pt.2
- 「あってほしい」歌を考えてみよう(ワークショップ)
- 振り返り
受講対象
本講座は「一度でも何らかの創作をしたことがある方」を受講対象とします。
必ずしも作品として発表している必要はありません。また講座内でご自身の過去作品について発表していただくこともありません。
本講座はソングライティングに軸足を置いていますが、音楽制作に限らず、これまでに何らかの創作に取り組んできた方を歓迎します。
受講する上での注意
- 本講座ではDAWの使い方やTIPS、具体的なサウンドメイクなどは取り扱いません。
- Day2はDay1の内容を踏まえたものとなっていますので、可能な限り両日ご参加ください。
- ワークショップパートではNotion( https://www.notion.so/ )というツールを利用します。テキストの作成などの簡単な作業が行える道具をお持ち込みください。(ノートパソコンを推奨します)
- 事前にNotionアカウントの作成をお願いします。
講師より
作詞作曲家のkamome sanoです。
十数年積み上げてきた「自己流」を、初めてお伝えすることになります。
肩肘張らず、「こんな曲があったらいいな」をみんなで表現できる場にできればいいなと思います!
「創造」は専門的で、なんだかよくわからない印象を受ける言葉に思えます。
実際、作曲を極めていくと、それなりに強いパソコンをはじめ、様々な道具や知識が必要になってくるでしょう(昔より便利になったはずなのに!)。
けれど、どんな「創造」も、「想像」から始まります。
「なぜこの曲はこんなに胸に響くのだろう?」
「どうしてこんな歌詞が書けたのだろう?」
そして
「こんなことを歌ったらどうなるだろう?」
「これなら自分にも作れるかも!」
すぐに実現できるかはともかく、あってほしいものが頭の中にあることは、何もないよりずっと良いです。
逆に、何を作るべきかがハッキリしていない状態で手を動かし始めると、無限の可能性の海でさまよいがちなのは私だけでしょうか(それはそれでいいのかもしれませんが!)。
2日間を通して「なぜ?」と「あったらいいな」を共に想像し、
私なりの「創作の入口」をご紹介できればと思います。
日 程:
2024年 12月8日(日)、12月22日(日)/全2回
時 間:
各回15:00 〜 18:00
受講料:
8,000円(2日分の参加費です)
形 式:
対面 ※先着12名
会 場:
美学校本校2F(音楽室)
東京都千代田区神田神保町2-20第2富士ビル2F(教室までの行き方)
申 込:
こちらのPeatixのページからお申し込みください。【※予約多数につき〆切ました(※10/22更新)】
講師プロフィール
kamome sano
音楽クリエイター。
ジャンルレスなサウンドメイクと精密な作詞を武器に、ときにはデザインや映像制作まで手を広げ、さまざまな角度から表現を模索する。
2019年より、二人組の音楽ユニット「Limonène(リモネン)」としての活動を開始。
近年は「lovesick (feat. ぷにぷに電機)」、Marpril「キミエモーション」、電音部(バンダイナムコエンターテインメント)への提供曲「Beat Me!」、「コトダマ (feat. 重音テト)」などを手掛け、歌詞からサウンドまでを並行してプロデュースする能力が高く評価されている。
2023年には京都精華大学のプロジェクト授業「オリジナルVシンガーをつくる」に携わり、学生チームが創り上げた世界観を元に楽曲「消えない (feat. やぎぬまかな)」をリリース。
ブシロード「バンドリ!」シリーズの人工歌唱ソフト「夢ノ結唱」へ「alternative」を提供するほか、オリジナル作詞コンテストに課題曲を提供。
そのほか、m-flo・名取さなへのリミックス提供、tofubeats主催の企画「THREE THE HARDWARE」への参加、コナミBEMANIシリーズ・セガ「maimai」「CHUNITHM」・Rayark「Deemo」・lowiro「Arcaea」など音楽ゲームへの多数の音楽提供、SHIFT UP「勝利の女神:NIKKE」への楽曲提供、コント集団「明日のアー」への劇伴提供、椎名もた(ぽわぽわP)トリビュート盤への参加、ビジュアルアーツ/Key「Summer Pockets」公式リミックス、ソニー「Xperia feat.初音ミク」一部着信音担当など。
〈配信中のオープン講座〉
◆講師:佐藤利明 輪島裕介 矢野利裕 岸野雄一
▷放送時間:2時間36分
コミックソングは、ユーモアと風刺を取り入れた日本独自の音楽ジャンルです。
日本の大衆音楽史を彩る本ジャンルは、風刺やユーモアを交えながら時代ごとの社会情勢や文化を反映してきました。本講座では、明治から大正にかけての書生節から、戦前のモダン・ソング、戦後のブギウギ時代、リズム歌謡、コミック・バンド、和製ポップス、1980年代のポップカルチャー、そして現代のヒップホップまで、多彩なジャンルと代表的な楽曲を通じて、その進化と変遷を紐解いていきます。