【レポート】「会田誠の月イチぼったくりBAR」第一夜:ゲスト渡辺篤


文・写真=木村奈緒


2001年〜2004年まで美学校「バラバラアートクラス」で講師を務めた会田誠さんが6ヶ月限定で美学校に帰ってくる!…といっても、今回は講師ではなくぼったくりBARのマスターとして。そう、このたび2015年10月〜2016年3月まで、毎月1回「会田誠のぼったくりBAR」が開催されることになりました。今後活躍が期待されるブレイク間近の若手作家をゲストに迎え、会田さんお手製の「謎のつまみ」をつまみながらゲストの話を聞くという、ぼったくりBARとは思えない贅沢な催しです。

記念すべき第1夜のゲストは現代美術家の渡辺篤さん。ホームレスやひきこもりなど、社会的なテーマに体当たりで挑んできた渡辺さん。自身の活動と並行して、会田さんの制作助手も務めています。当日は、渡辺さんの自己紹介から、近作紹介、会田さんとの出会い、会田さんから渡辺さんへ・渡辺さんから会田さんへの質疑応答、会場との質疑応答などのトークが繰り広げられました。終了予定時刻を過ぎても話が尽きない熱気あふれる当日の模様をお届けします。

美学校の教場も渡辺篤テイストに!


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今回は渡辺さんたっての希望で、会場となる美学校教場を渡辺篤テイストに模様替え。日中は授業があるので、午前中に美学校入りして会場を採寸。一度片付けたのち、屋上でブルーシートを裁断し、授業が終わったら会場ぴったりのブルーシートを敷く……というプロの仕事を披露してくれました。

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夕方になって、会田さんもつまみの材料を持って会場入り。何を作るのか、何を話すのか、しばし打合せ。ブルーシートの上に置かれているのは、これも渡辺さんお手製の「ダンボール座布団」。2枚重ねなので、厚みがあっておしりの痛みが軽減されます。

いよいよオープン。会場は超満員!


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オープンを目前に続々と人が集まり、気づけば会場は超満員に…!床のブルーシートも見えません。中央のテーブルでは、会田さんが調理をしながら、渡辺さんの話に耳を傾けています。最終的には廊下にまでお客さんがあふれてしまうほど、大勢のお客様にお越しいただきました。お料理を取り分けてくださったお客様、窮屈ななか長時間参加してくださった皆さま、本当にありがとうございました!

渡辺さんの作品解説や制作にかける思いなどは、渡辺さんのウェブサイトに詳しくまとまっています。会場に来られなかった方も、もう一度じっくり作品を見たいという方も、是非訪れてみてください。映像なども見られます。

しかしながら、引きも切らないお客さまの応対に追われ(嬉しい悲鳴です!)、肝心の「謎のつまみ」の写真を撮りそこねてしまいました。ですので、申し訳ありませんが、ここからは当日来場してくださった方々のツイートを拝借して、レポートと変えさせていただきます。

次回は11/10(火)開催!


ということで、大盛況のうちに幕を閉じた第一夜。一夜目からここまで盛り上がると、今後はどうなるのかまったく予想がつきません。そんなぼったくりBARの第二夜は11/10(火)開催。ゲストは現代美術家で物々交換所(ワールドおさがりセンター)管理人の酒井貴史さん。11/3まで開催中の「TRANS ARTS TOKYO2015」では、日本銀行券ではなく自分の寿命と商品を交換する「神田寿命商店」を出店されています。これはまた、いろいろと面白い話が聞けるのではないかと思います。次回も予約不要ですので、是非遊びに来て下さい!第二夜の詳細はこちら