
画家の丸木位里・丸木俊夫妻によって1967年に開館した原爆の図 丸木美術館。以来、多くの人を迎え入れ、戦争と原爆の悲惨さを伝え続けてきました。一方で、近年では建物の老朽化が進み、現状のままでは《原爆の図》をはじめとする夫妻の作品を伝え続けることが困難な状況に直面しています。
後世に《原爆の図》を伝えるため、開館50周年を迎えた2017年には「原爆の図保存基金」を立ち上げ、現在までに約1万人の方から、4億4千万円を超える寄付が寄せられました。2025年10月には、全館改修工事のため長期休館に入りましたが、ここにきて建築資材や施工費の高騰などを受け、リニューアルオープンが危ぶまれる危機的状況に瀕しています。この状況は「美術館」という場所が、作家やそこで働く人、そこを訪れる人たちにとってどのような場所であるのかという根源的な問いを投げかけているようにも思われます。
そこで、本イベントでは、丸木美術館の学芸員・岡村幸宣さんと、東京国立近代美術館主任研究員の成相肇さんを迎え、それぞれの美術館での経験から、美術館という場所がいかにしてこの世界に在ることができるのか、あらためて考たいと思います。なお、当日の収益はすべて丸木美術館への寄付に当てさせていただきます。
開館60周年を迎える2027年5月に、ふたたび美術館のドアが開き、《原爆の図》と出会えるよう、多くの方と時間を共にできれば幸いです。
登 壇:岡村幸宣(原爆の図 丸木美術館学芸員)、成相肇(東京国立近代美術館主任研究員)
日 時:2026年9月5日(土)15:00〜17:00(開場 14:30)
参加費:2,000円
形 式:対面参加+オンライン
定 員:40名(オンラインは無制限)
会 場:美学校 本校 4階音楽室(地図)
申込み:対面参加申込みフォーム もしくは オンライン参加申込みフォーム(Peatixのページに移動します)からお申し込みください。
※ 対面参加は定員に達し次第、締切ります。
※ オンライン参加の方はPeatixよりお申込みください。
※ 対面の参加費は全額が、オンラインの参加費は手数料を引いた額が丸木美術館への寄付になります。
※ 恐れ入りますが、寄付を受領したことの証明書(領収書)は発行出来かねます。
※ 本イベントはYouTubeにて後日配信予定です。
プロフィール

岡村幸宣(おかむら・ゆきのり)
原爆の図 丸木美術館学芸員。1974年東京都生まれ。東京造形大学造形学部比較造形専攻卒業、同研究科修了。大学在学中に丸木美術館で学芸員実習を行う。卒業後、自転車でヨーロッパを旅し、各地の美術館を訪問。帰国後、丸木美術館への就職を決め、2001年より学芸員として勤務。丸木位里・丸木俊を中心に、社会と芸術表現の関わりについての研究、展覧会企画などを行う。主な著書に『非核芸術案内―核はどう描かれてきたか』(岩波書店、2013)、『《原爆の図》のある美術館―丸木位里、丸木俊の世界を伝える』(岩波書店、2017)、『未来へ―原爆の図丸木美術館学芸員日誌2011-2016』(新宿書房、2020)など。2016年に著書『《原爆の図》全国巡回』(新宿書房、2015)で、平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞、2025年に埼玉文化賞(社会文化部門)受賞。

成相 肇(なりあい・はじめ)
東京国⽴近代美術館主任研究員。1979年島根県生まれ。一橋大学商学部在学中に現代美術作家に出会い、19歳で初めて美術館を訪ねる。⼀橋大学院言語社会研究科修了。1年間の就職活動の後、2005年より府中市美術館で学芸員として勤務。その後、東京ステーションギャラリー学芸員を経て、2021年より現職。戦後日本のアヴァンギャルド芸術を中心に、ファインアートとその周縁に流動する視覚文化を調査研究する。主な企画展に「石子順造的世界 美術発・マンガ経由・キッチュ行」(府中市美術館、2011-12)、「パロディ、二重の声──日本の一九七〇年代前後左右」(東京ステーションギャラリー、2017)、「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」(東京国立近代美術館、2025-2026)など。著書に『芸術のわるさ コピー、パロディ、キッチュ、悪』(かたばみ書房、2023)がある。
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