実作講座「演劇 似て非なるもの」第5期生
公開試演会/講評会
現在、受講生にひとり1作品、作・演出をしてもらって、
10分程度の短い作品をつくるということをしています。
自作自演のひとり芝居の人もいれば、
出演者が3~4名の作品をつくっている人もいます。
カタチが出来つつある人もいれば、
まだまだカタチにならない人もいますが、
ここらで、いちど外気に触れさせてみたいと思い、
年明け早々に公開で試演会をすることにしました。
ゲストに演出家の藤田康城さん(シアターカンパニー・アリカ)をお迎えして、
試演会の後には講評会を行ないます。
試演会と講評会を合わせておそらく4時間ほどの長丁場が予想されますが、
ご興味ある方がいらっしゃれば、ぜひ、ご参加して頂ければと思います。
宜しくお願い致します。
(生西)
日 程:2018年1月7日(日)
時 間:17:00〜(開場15分前)
料 金:無料
定 員:20名ほど
予 約:定員に達したので締め切りました。
会 場:美学校 本校(地図)
東京都千代田区神田神保町2-20 第二富士ビル3F
演目
『Shimmer [写像A↔︎鏡像B]』
作・演出:綾野文麿 Fumimaro Ayano
目の前に揺らめくもの、背筋で感じる気配。未来が先をゆき、過去が私にしがみつく。現在はどこか?場所は?時間は?体は?意識は?「今」はどこにある?
微かな光が揺らめき、空気を通って、レンズのガラスを通って目にはいる。その光は、そのまま頭をすり抜け、後ろへ進み続ける。「私は光を媒介するもの。場を光が揺らめくものに、そのふるえを聴けば、私はイメージへと集束できるだろうか。」
私が「今」なら、私は私の鏡像とレンズの写像の間に存在する。それと同時に鏡像と写像の中でも私は存在する。
『あちらへいく途中』
作・演出・出演:小林麻衣子 Maiko Kobayashi
暗い部屋の中、親しげな様子で電話をする女。
会話を聞いていると古くからの友人のようなのだが・・・
いなくなってしまった人の存在をどうしたら浮かび上がらせるだろうと思って作ったお話です。
『多感の音 不感の熱』
作・演出:曽根安代 Yasuyo Sone
出演:山崎洋司、小林麻衣子、綾野文麿、曽根安代
責め立てる雑音が止まない。
温もりを感じることが出来ない。
邪魔をしているのは世間か、自分か、トラウマか。
俺が温もりを手に入れるには「変化」が必要だ。
変化させるべきは世間か、自分か、トラウマか。
トラウマは過去の出来事であるが故に変化させることは叶わず、世間は手に負えないほどに途方もなく広い。
しかし自分を変化させることさえできれば、世間を変化させることも、トラウマに打ち勝つことも出来る。
それこそ「進化」だ。
「進化」は待っても訪れない。
『コトバについての考察』
作・演出・出演:竹尾宇加 Uka Takeo
コトバは何処へ向かうのか。
私のコトバは本当に私自身のものなのか。
文字として書き記したコトバ。
それは誰のものなのか。
コトバはコトバ自身の世界を持って生きているのかもしれない。
私ではないものとして。
『コロスに殺されるな。』
作・演出・出演(男):山﨑洋司 Yohji Yamazaki
出演(コロス):曽根安代、綾野文麿、小林麻衣子、竹尾宇加
ノック・ゲットバック・ノック
失われた身体を取り戻す為に。
この悪夢を抜け出して、『君』を手に入れる。父の残した、手紙を頼りに、母にさよなら。父にありがとう。
立ち上がれ。
ゲスト
藤田康城 Yasuki Fujita
演出家。2001年、アクター安藤朋子、詩人・批評家の倉石信乃らとシアターユニット、ARICAを結成。全作品の演出を担当する。文学座附属演劇研究所でオーソドックスな演劇を学んだ経験もあるが、ARICAの活動では身体表現を中心としながら、公演ごとに、黒沢美香、山崎広太、首くくり栲象らダンサーやアクショニストをゲストに迎え、言語、空間、音楽、装置が緊密に連繋して、演劇、ダンスの領域を越境する新たな舞台表現を探究している。エジプト、インド、アメリカ、インドネシア、キプロスなど、海外公演も多い。2015年4月より、多摩美術大学・統合デザイン学科非常勤講師。
http://www.aricatheatercompany.com/
▷授業日:隔週火曜日19:00〜22:00+月1回外部開催
「演劇」は既成のイメージされているものよりも、本当はもっと可能性のあるものなんじゃないかと僕は思っています。それを確かめるためには、何と言われようとも、自分達の手で作ってみるしかありません。全ては集まった人達と出会うことから始めます。