「ゼロから聴きたい日本の民謡」佐藤千春・輪島裕介・横川理彦・中西レモン・岸野雄一

2026年12月12日(土)

声、リズム、踊りから紐解く、民謡の聴き方

毎回ひとつの音楽ジャンルを掘り下げる、美学校の「ゼロから聴きたい」シリーズ。今回は、日本の民謡を取り上げます。

そもそも民謡とは、どんな音楽なのでしょうか。土地に伝わる歌と、近代に生まれた新民謡はどう違うのでしょうか。本講座では、こうした基本から出発し、レコードや放送を通じて各地の歌が「日本の民謡」として広まった歴史をたどります。

さらに、声やこぶし、リズム、ハーモニーといった音楽の仕組み、そして今も歌われ、踊られ、変化を続ける現場へ。歴史と音楽、実践のそれぞれから、民謡の聴きどころを探ります。

案内するのは、岸野雄一、佐藤千春、輪島裕介、横川理彦、中西レモンの5人。予備知識は問いません。

「民謡に興味はあるけれど、何から聴けばいいか分からない」
「独特の声やこぶし、リズムの面白さを知りたい」
「ヒップホップやラテン音楽とは、どんな接点があるのだろう?」

民謡に初めて触れる方も、あらためて聴き直したい方も、これからのリスニングにつながる4時間をお届けします。

当日のプログラム

4つの視点と、登壇者全員によるクロストーク

◾️一部:そもそも、民謡って何?|岸野雄一・佐藤千春
どんな歌を「民謡」と呼ぶのでしょうか。民謡の特徴や分類など、まず押さえておきたい基本を紹介します。

民謡研究会ゆたちたと民俗文化興隆協会の代表を務める佐藤千春と、近年、盆踊りをアップデートするプロジェクトを手がける岸野雄一が、この音楽への入口を案内します。

◾️二部:リスナーのための民謡ガイド|輪島裕介(近代日本大衆音楽史)
ひとくちに民謡といっても、その特徴はさまざまです。第1部の基本を踏まえ、あるいは時にそれを翻しながら、民謡をめぐる多彩な切り口を紹介します。

◾️三部:民謡のリズムとハーモニー|横川理彦

民謡の独特な声やこぶし、リズム、ハーモニーに注目し、その音楽的な仕組みを掘り下げます。

ラテン音楽やヒップホップとの接点、メロディに異なる和音をつける「リハーモナイズ」の可能性も交えながら、民謡の新たな聴き方を探ります。

◾️四部:現場から見た民謡|中西レモン

江州音頭、河内音頭、白鳥おどりなどを手がかりに、今も息づく民謡の現場を紹介します。

口伝えによる物語の継承、歌と踊りの関係、地域と流行のつながり。唄い手としての実践とフィールドワークの経験から、歌い継がれ、変化を続ける民謡の姿に迫ります。

最後は第五部として、登壇者全員でクロストークを行います。
民謡を現代へどう接続できるのか。
踊りと歌の関係や「昔から」という語りを問い直し、ヒップホップをはじめとする新しい音楽への展開、聴き手の広がりと継承の可能性について議論します。

もっと掘りたい方へ:民謡をめぐるキーワード

歌を集める・記録する
民謡の採集/録音とレコード/放送
各地の歌は、どのように記録され、土地の外へ伝わっていったのでしょうか。

声と音の仕組みを知る
こぶし/リズム/ハーモニー/リハーモナイズ
声の表情や音の組み立てに注目すると、民謡の聴き方はどう変わるのでしょうか。

歌い踊る現場に触れる
江州音頭/河内音頭/白鳥おどり/口説き
歌や物語は、踊りの場でどのように受け継がれ、変化しているのでしょうか。

随時追記予定

開催概要

講師:
岸野雄一、佐藤千春、輪島裕介、横川理彦、中西レモン

日程:
12月12日(土) 

時間:
13:00〜17:00

受講料:
オンラインチケット(早割):1,700円
現地チケット(早割):2,200円

オンラインチケット:2,200円
現地チケット:2,700円

美学校在校生・卒業生:オンラインチケット:1,700円
美学校在校生・卒業生:現地チケット:2,200円

※全てのチケットにはアーカイブ視聴が付きます。

形式:
対面/オンライン

会場:
美学校本校4F音楽室
東京都千代田区神田神保町2-20第2富士ビル4F

申込み:
Peatixリンク よりお申込みください。

アーカイブ動画視聴に関して
視聴期限は2027年3月31日までとなりますのでご注意ください。
※アーカイブ動画ではプレイバックされた音楽部分はカットや映像の差し替えを行います。予めご了承ください。

【キャンセルにつきまして】
お客様都合によるキャンセルは承っておりません。何卒ご了承ください。

講師プロフィール

岸野雄一(きしの・ゆういち)

勉強家(スタディスト)
東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻と京都精華大学メディア表現学部の非常勤講師。美学校音楽学科の主任。第19回文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門大賞受賞。2025年日本民放連盟賞ラジオエンターテインメント部門最優秀受賞。ヒゲの未亡人、流浪のDJ。

佐藤千春(さとう・ちはる)

一般社団法人民俗文化興隆協会代表理事、民謡研究会ゆたちた主宰、公益財団法人日本民謡協会広報部員。
日本の民謡を中心に、研究・執筆、文化事業の企画制作を行う。各地に足を運び、民謡や伝統文化の歴史、地域との関わりを調査・研究するとともに、現代の担い手たちへの取材を重ねている。
雑誌やWebメディアでの執筆のほか、公演やイベント、子どもたちが民謡や伝統文化に触れる体験事業などを主催。民謡の魅力を広く伝え、次の世代へつないでいく活動に取り組んでいる。

輪島裕介(わじま・ゆうすけ)

大阪大学大学院人文学研究科音楽学研究室教授。1974年石川県生まれ。
専門はポピュラー音楽研究、近現代音曲史、アフロ・ブラジル音楽研究、非西洋地域における音楽の近代化・西洋化に関する批判的研究。
著書に 『創られた「日本の心」神話 「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史』 (光文社新書) 『踊る昭和歌謡 リズムからみる大衆音楽史』『昭和ブギウギ 笠置シヅ子と服部良一のリズム音曲』(ともにNHK出版新書)など。新潮社Webマガジン「考える人」で「北島三郎論 艶歌を生きた男」を連載中(近日完結予定!)。近代日本の「音楽」ではない「音曲」の歴史を再起動させるべく、危険思想を愉快に語る音楽学者。

横川理彦(よこがわ・ただひこ)

1957年鳥取市生まれ。
4-D、P-Model、After Dinner等を経て現在ソロ。
生楽器とコンピュータを併用するスタイルで、近作は「Re;Cycle」(Bridge)
https://x.com/cycle_label

中西レモン(Remon Nakanishi)

初代桜川唯丸江州音頭通信講座・モノガタリ宇宙の会世話人(2015年~)。
庶民芸能に関する資料を読む会として「庶民の芸能を読む会」(2017年~)案内人。
編集に『インタビュー・資料集 豊島の盆踊り音頭』(2014年てしまのまど)、『庶民の芸能を読む会 第一冊 翻刻 ちよぼくれちよんがれ』(2025年DOYASA! Records)、『庶民の芸能を読む会 第二冊 翻刻 からくり口上』(2026年DOYASA! Records)。
音源に『ひなのいえづと』(2022年DOYASA! Records)、『ODORI ONDO』(12㌅45rpm、2023年OUT ONE DISC)、『夜明け烏の渡るまで』(2026年DOYASA! Records)。
https://www.instagram.com/remon_nakanishi/
https://linktr.ee/remon_nakanishi
https://www.doyasarecords.com/remon-nakanishi

〈オープン講座〉


日本のカウンターカルチャー

◆講師:パンス
▷コメカ氏とのテキストユニット「TVOD」としての活動に加え、初の単著『「いまどきの若者」の150年史』(ちくまプリマー新書)を刊行したパンス氏による講座を開催。
「カウンターカルチャー」を手がかりに、アート、マンガ、映画、音楽を横断しながら、同時代の政治や社会の動き、さらに海外の潮流も視野に入れつつ、日本の文化史を立体的に読み解いていきます。

映画を聴く

◆講師:岸野雄一
▷この講座では、映画における音/音楽の歴史や方法論、その効果を読み解く技術、すなわち『映画の聴き方』を身につけていきます。
授業では講師の所有する膨大な映像アーカイブをプレイバックしながら、20世紀以降の映像の発達史から、21世紀現在にまで繋がる音と映像の発展史を解読し、概念と方法論を体系化していきます。