当校の前代表・今泉省彦の遺稿集『美術工作者の軌跡 今泉省彦遺稿集』(編:照井 康夫)が海鳥社より出版されました。今泉は当校の創立に携わり、1981年から2000年までは代表を務めました。遺稿集では、自身の絵画論だけに留まらず、60年代の美術シーンや美学校についても書かれています。
遺稿集は海鳥社のホームページよりご購入いただけます。
→http://kaichosha-f.co.jp/books/art/4567.html
『美術工作者の軌跡 今泉省彦遺稿集』
戦後美術の高揚と混迷の中で〈画を描かない実作者〉を自らに課した絵描きの軌跡
戦後アヴァンギャルドの時空をキャンバスとして、下地となる言葉を塗り込んでゆく。読売アンデパンダン終焉の現認報告者にしてHRC(ハイレッド・センター)結成の仕掛け人……、「自立学校」から「美学校」への道を駆け抜けた〈棄民〉たる男士の代表的評論集、ついに成る。
目次
絵描きが絵を描くということ
私達にとって表現とはなにか、非表現とはなにか/発想に関するひとつの覚書/運動と空隙
激動の六〇年代美術ヘ
展覧会出品者の問題点/関根正二/エクイプメント・プラン/自立学校をめぐって/美術幻想を灰にせよ/直接行動の兆 Ⅰ/赤瀬川原平〈千円札事件〉に寄せて
美学校、その中心と周縁
美学校をめぐって 今泉省彦氏インタビュー/森俊光のこと
表現者たちの相貌
ハイレッドセンターにふれて/黒板を前にしてレクチャーするボイス/風倉匠論/松澤宥について/赤瀬川原平/「高松次郎」覚書/菊畑茂久馬・人と作品/「集団蜘蛛」のこと/回想の川仁宏