【9/12】『「LISTEN リッスン」の彼方に』出版記念 映画特別上映&トーク「映画『LISTEN リッスン』が示したもの」ヴィヴィアン佐藤vs雫境vs牧原依里

2023年9月12日(火)


雫境著『「LISTEN リッスン」の彼方に』(論創社)の映画上映と出版記念トークを行います。2016年に公開された映画『LISTEN リッスン』の共同監督の一人雫境(ダケイ)さんの著書『「LISTEN リッスン」の彼方に』を企画・編集しました。映画『LISTEN リッスン』は、ろう者たちがそれぞれの「音楽」を奏でる無音のアート・ドキュメンタリー・フィルムです。手や指、顔、足、全身をつかって「音楽とは」「表現とは」「身体とは」何かを根源的に問います。この映画はアップリンクでロングラン上映を果たし評判となり、その後も各地で上映されました。

この書籍は、この映画の問いを改めて読者に問いかけるもので、上映の際行われた吉増剛造、ヴィヴィアン佐藤、田口ランディ、丸山正樹、小野寺修二、米内山明宏、佐藤慶子などのトークや著者、参加者、研究者による考察も掲載されています。

今回は、この映画を特別上映し、著名なドラァグ・クイーンでヘッドドレス製作、美術、映画批評などでも活躍するヴィヴィアン佐藤さんをゲストに、2人の共同監督、著者の舞踏家雫境さんと映画作家牧原依里さんによる鼎談を行います。


講 師:ヴィヴィアン佐藤(美術家、文筆家、非建築家)
    雫境(ダケイ。ろうの舞踏家)
    牧原依里(映画作家)
司 会:志賀信夫(編集者、批評家)
日 時:2023年9月12日(火)19時〜21時
会 費:1,000円
定 員:30名
申込み:定員に達したため申し込みは締め切りました。
会 場:美学校 本校(地図
     東京都千代田区神田神保町2-20 第二富士ビル2F
問合せ:butohart@gmail.com 09024522116(shiga)

『LISTEN リッスン』の彼方に

雫境/著
体裁:四六判、並製、260頁
本体:2,000円+税
ISBN978-4-8460-2275-4 C0074(映画)
https://ronso.co.jp/book/%E3%80%8Elisten-%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%B9%E3%83%B3%E3%80%8F%E3%81%AE%E5%BD%BC%E6%96%B9%E3%81%AB/

映画『LISTEN リッスン』

共同監督・撮影・制作:牧原依里、雫境(DAKEI)
出演:米内山明宏、横尾友美、佐沢静枝、野崎誠、今井彰人、岡本彩、矢代卓樹、雫境、佐野和海、佐野美保、本間智恵美、小泉文子、山本のぞみ、池田華凜、池田大輔
配給:アップリンク
製作・宣伝:聾の鳥プロダクション
協賛:モルデックスジャパン
58分/サイレント/ 日本/2016 年
https://www.uplink.co.jp/listen/

(c)deafbirdproduction 2016 (c)deafbirdproduction 2016 (c)deafbirdproduction 2016 (c)deafbirdproduction 2016

プロフィール


ヴィヴィアン佐藤(ヴィヴィアン・さとう)

美術家、文筆家、非建築家、ドラァグクイーン。ジャンルを横断して独自の見解で分析。作品制作だけでなく、「同時代性」を軸に映画、演劇、都市など独自の芸術論で批評展開。全国で町興しコンサルタント。尾道観光大使。サンミュージック提携タレント。大正大学客員教授。

雫境(だけい)

ろうの舞踏家。1997年、故・鶴山欣也の誘いを受け、舞踏を始める。2000年にユニットグループ「雫」を旗揚げ、国内外で公演とワークショップを行っている。2013年、アニエス・トゥルブレ監督の映画『わたしの名前は…』に出演。2016年、牧原依里と共同監督として映画『LISTEN リッスン』を製作。他に元藤子や小野寺修二の演出作品にも出演。2019年、舞踏をベースにした身体表現を模索するためにユニットグループ「濃淡(NOUTAN)」を結成。

牧原依里(まきはら・えり)

映画作家。ろう者の「音楽」をテーマにしたアート・ドキュメンタリー映画『LISTEN リッスン』(2016 年)を雫境(DAKEI)と共同監督。ほかに『田中家』(2021 )、『私は母の夢を見る』(2023)、舞台『聴者を演じるということ 序論』(2023)など。東京国際ろう映画祭ディレクターやデフアクターズ・コースなど、ろう・難聴当事者の人材育成とろう者と聴者が 集う場のコミュニティづくりに努めている。既存の映画が聴者による「聴文化」における受容を前提としている ことから、ろう者当事者としての「ろう文化」の視点から問い返す映画表現を実践。

photo:Hiroshi Ikeda