タージ・マハル旅行団 1st アルバム 「July 15, 1972」から50周年を記念し、7月14日にSUPER DOMMUNEでトークとミニライブ、7月15日に幡ヶ谷Forestlimitでライブ、翌16日には美学校スタジオで長谷川時夫氏によるワークショップが開催されます。ぜひご参加ください。
1972年に東京から新潟十日町に移住し表現活動、国際交流、ミティラー美術館設立・運営をおこなってきた長谷川時夫。長谷川はタージ・マハル旅行団の一員として70年代初頭のヨーロッパツアー中にドン・チェリーと出会い、その生活と芸術が渾然一体となったあり方に触発され、日本に帰国後、後に大地の森芸術祭で知られることになる新潟十日町に移住する。新潟十日町市は日本有数の豪雪地帯として知られ、冬には4メートル雪が降り積る、豊かな、しかし人間にとっては厳しい自然を持った地域である。その地で長谷川は70年代に自然保護活動を始め、後にはインドのフォークアートを扱ったミティラー美術館を創設することになる。また、長谷川時夫は世界を巡りながら環境保護活動家や科学者などと対話し、地球の問題を考える為のエッセイ「地球を考える人たちーユートピアへのビジョン」を新潟日報に寄稿したり、子ども向けの自然と触れ合う野外学校を主催した。美術館館長、オーガナイザーとして長らく活動してきた長谷川は早すぎた地域アートの先駆者といえるが、このような社会的な活動と並行して、自らもアーティストとして独自の世界観・宇宙観を育み続けてきた存在なのである。
7月15日にタージ・マハル旅行団1stアルバム50周年記念ライブを幡ヶ谷Forestlimitで行った翌日の7月16日、長谷川が自身のコスモロジーを共有するためのワークショップを開催する。ワークショップのテーマは影とゴリラとなる。一体何が展開されるのかは参加してのお楽しみであるが、このワークショップはどのような形で人が植物や他生物と共に「在る」ことができるのかについて、ある種のインスピレーションを与えるものになるであろう。
長谷川時夫からのコメント
今回のワークショップは「影を引っ張る」という私の作品と「ゴリラ」をテーマにしています。 まず、「影を引っ張る」ですが、この作品は1971年のヨーロッパでのライブツアー中、オランダ・ロッテルダムで生まれました。歩道の電柱の影が濃く鋭かったので縄で縛って引っ張ろうと思いました。その時、どうゆう訳か「日本の瓢箪鮎」を思い出したのです。これは室町時代、4代目の将軍足利義持が31人の禅僧達に出した公案で「瓢鮎図」(ひょうねんず)と言う如拙が描いた水墨画です。僧侶の答えが絵の下に付いています。この国宝の絵を異国の地で、21歳の長谷川時夫がどうして思い出したのか?出来ない事をする意味は?
ゴリラについて考え始めたのは、1974年に新潟日報に連載記事を書くため、日本各地やアジアを旅し、地球の問題に取り組む様々な人々へのインタビューを始めた際でした。京都で間直之助博士に「猿の社会」、猿から見える人間社会について深い話を聞く機会を得ました。 その際に聞くことができた、「人間以外の動物は他の生き物とコミュニケーションしている」と言う話はとても刺激的で、「人間以外の生き物は全身で声を出している」という見解にも触れることができました。人間が全身を使い声を出した場合、その声の表現は「ゴリラのような類人猿」と考えるのが一番正確なのではないでしょうか。そして、全身で発声することは「宇宙にいる己」を感じる事になるのです。
開催概要
日 時:2022年7月16日(土)15:00開始(2時間程度)
場 所:美学校スタジオ(東京都千代田区西神田2-4-6 宮川ビル1階(袋小路奥))
予 約:relocation193@gmail.com
(参加者上限は15名程度。お早めにご予約ください)
参加費:予約1,000円(当日1,300円)
企 画:re_location
問合せ:relocation193@gmail.com
プロフィール
長谷川時夫 はせがわ・ときお
1948年生まれ。アルバート・アイラーやジョン・コルトレーンの影響でテナー・サックスを手にした後、1969年にタージ・マハル旅行団を結成。独自の発声法による読経や石を使ったパフォーマンスを確立した。タージ・マハル旅行団としてヨーロッパ・ツアーを行い帰国して以降、新潟県十日町市大池に住み、82年インドのフォークアートを扱うミティラー美術館を設立。以来、インドから多数のアーティストを招聘しつつ、雪深い新潟の大地に根ざした独自の自然観、宇宙観を深化させてきた。2021年10月、新潟県の実験音楽レーベルExperimental Roomsから突如ファーストソロアルバム「Stone Music」をヴァイナル・リリース。
影を引っ張るパフォーマンスのスケッチ
インド・マニプール州政府に招待され日本文化使節団として、
北東インド最大のサンガイフェスティバル(州都インパール)に参加
1971年楽園アイスパレスでのステージの写真
新型コロナウイルスの感染拡大防止について
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