味噌、醤油、納豆、パン、ワイン、ヨーグルト、チーズなどなど、わたしたちの祖先が長い歴史を経て作り上げてきた様々な発酵食品たち。身の回りにあるそんな発酵食品を切り口として、新しいライフスタイルや、日本を始めとした古今東西の発酵文化について掘り下げた書籍『発酵文化人類学』が出版されます。
著者は、一時期アドバイザーとして当校に携わっていた小倉ヒラクさん。ヒラクさんは、発酵デザイナーとして、全国の醸造家たちと商品開発や絵本・アニメの制作、ワークショップを開催。近年では「こうじづくりワークショップ」で全国を飛び回ったりと、まさに発酵文化の伝道師として活躍中です。『発酵文化人類学』は、満を持して書き下ろされたヒラクさんの発酵リサーチ&ワークの集大成で、予定文字数を大幅に超過して20万字近くの大著になるとのこと。期待です。
そしてヒラクさんのトーク相手を務めるのは、当校講師であり、未来美術家の遠藤一郎さん。あれ、遠藤さんってアーティストでしょ?発酵関係ないじゃんと思われる方、違うんです。遠藤さんは、昨年富士マグマ農場なる畑を開墾し、微生物と電子による特殊農法によって大豆を栽培して味噌を作ったりと、発酵にドップリと浸かり中。しかもカッパ姿に扮して大豆を育てているというのだから面白すぎる。そろそろ表に出てきてみんなに話してよ、一郎さん。
ということで、今回は『発酵文化人類学』の出版記念としてお二人を招き、発酵を糸口にアート、ローカル文化、特殊農法?についてディープにお話しいただきます。是非ご来場ください。
『発酵文化人類学』ってどんな本?
大豆に麹菌がつくと美味しい味噌に、ブドウにイーストがつくとワインに、牛乳に乳酸菌がつくとヨーグルトに………。
発酵とは、微生物が人間に役立つ働きをしてくれること。そして微生物のちからを使いこなすことで、人類は社会をつくってきた。「発酵デザイナー」が「文化人類学」の方法論を駆使して、ミクロの視点から社会のカタチを見つける旅へ出発!
取り上げる発酵トピックス:
麹、味噌、醤油、日本酒、甲州ワイン、すんき、発酵茶、くさや などなど
取り上げる文化人類学トピックス:
レヴィ=ストロースの「ブリコラージュ」、マリノフスキーの「クラの交換ゲーム」、マルセル・モースの「贈与と全体的給付」、ベイトソンの「生態系のサイバネティクス」、ポランニーの「オルタナティブ経済論」 などなど
登場する醸造家たち:
寺田本家、五味醤油、ミツル醤油、旭洋酒(ソレイユワイン)、マルサン葡萄酒、新政酒造
☆詳細&事前予約はこちらから!
→ソトコト連載『発酵文化人類学』事前予約のお願い&お祭りやります!
☆出版イベントツアーも開催されます!
→【全国の皆さまに会いにいくよ】発酵文化人類学全国ツアーの第一弾日程発表!
小倉ヒラク×遠藤一郎『発酵文化人類学』出版記念トーク
出 演:小倉ヒラク、遠藤一郎
日 程:2017年4月23日(日)
時 間:19:00〜21:00
参加費:1,500円
会 場:美学校 本校(地図)
東京都千代田区神田神保町2-20 第二富士ビル3F
出演者プロフィール
小倉ヒラク
発酵デザイナー。「見えない発酵菌たちのはたらきを、デザインを通して見えるようにする」ことを目指し、全国の醸造家たちと商品開発や絵本・アニメの制作、ワークショップを開催。東京農業大学で研究生として発酵学を学んだ後、山梨県甲州市の山の上に発酵ラボえおつくり、日々菌を育てながら微生物の世界を探求している。
絵本&アニメ『てまえみそのうた』でグッドデザイン賞2014受賞。2015年より新作絵本『おうちでかんたん こうじづくり』とともに「こうじづくりワークショップ」をスタート。のべ800人に麹菌の培養方法を伝授。自由大学や桜美林大学等の一般向け講座で発酵学の講師も務めているほか、海外でも発酵文化の伝道師として活動。雑誌ソトコト『発酵文化人類学』の連載、YBSラジオ『発酵兄妹のCOZYTALK』パーソナリティも務めている。
遠藤一郎
1979年静岡県生まれ。未来へ号ドライバー、カッパ師匠、DJじゃみへんさん、island JAPANプロデューサー、GO FOR FUTURE、from HELL。
出会った人々が車体に「夢」を寄せ書きしていく『未来へ号バス』に乗って全国を旅する車上生活者。アートイベントなどで展示やパフォーマンスをおこなう。現在、凧あげプロジェクト「未来龍大空凧」。日本列島にメッセージを描く「RAINBOW JAPAN」。カッパに扮して出没する「カッパ師匠」。微生物と電子による特殊農業「富士山マグマ農場」。などのプロジェクトを進行中。