2018年度のポスターが完成!掲示スペースを募集します!


文・写真=皆藤将


昨年に引き続き今年もハンドメイドで美学校のポスターを制作しました。今年も素敵なポスターができましたよ!

ポスターというと普通は印刷会社に印刷を発注すると思うのですが、せっかく版画系の講座を開催しているんだし、手作業で作ってみようと思い立ってトライしてみたのが昨年。サイアノタイプ、シルクスクリーン、ステンシル、手彩等を組み合わせて、全て一点ものとして47枚を作りました。制作には当初の予想を大幅に超える労力と時間がかかったものの、個性あふれるポスターたちが完成。反響も大きく、お陰さまで様々なスペースにポスターを掲示していただきました。

そしてあれから一年、昨年の経験を生かして今年もハンドメイドで制作しました。昨年は一点もので全てデザインが異なっていましたが、今年は何種類かのフォーマットを決めて作ってみました。技法は昨年と同じくサイアノタイプ、シルクスクリーン、ステンシルを組み合わせて作成。フォーマットを揃えたことにより、昨年よりもディテールのクオリティがアップしております。

では完成したポスターの一覧をどうぞ。

アートディレクション・制作:浦川彰太
制作:皆藤将
制作アシスト:柴垣昌宏

掲示していただけるスペースさん募集


もし掲示しててもいいよという心の広い方、スペースや店舗の方がいらっしゃいましたら、以下のフォームからご連絡ください。

郵送(送料は美学校持ち)か近場であれば直接お持ちします。美学校に来て実物を見ながら選んでいただくことも可能です。掲示期間は問いません。サイズはB3(364×515mm)です。ポスターはそのまま差し上げます。

スペース名

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(×)は品切れ

備考


*ご入力いただいた個人情報は、受付手続きの目的以外で使用することはありません。また、許可なく第三者に提供、開示することはいたしません。

どうやって作ったの?


手作業で、サイアノタイプ、ステンシル、そしてシルクスクリーンと三つの技法を組み合わせて作られたのポスターですが、どうやって作ったの?と気になる方もいると思うので、制作過程を振り返って見たいと思います。

試作


まずは、どのようなポスターにするかパソコンでデザインを組んでみます。今回は、右上の二パターンを元デザインとして派生させて制作しました。

青い絵柄の部分をサイアノタイプで、テキストをシルクスクリーンで、「美学校」ロゴをステンシルで作ります。

ちなみに、デザインしてくれたのは昨年に引き続き卒業生で武蔵美視デ出身の浦川さんです。

サイアノタイプ


まず最初に水洗があるサイアノタイプから始めます。

サイアノタイプは写真の技法です。いわゆる青写真、もしくは日光写真とも言いますね。紙に紫外線に反応する感光薬品を塗布し、その上に透明フィルムに印刷した写真をのせ、太陽光で感光させるというものです。(昨年と同じ説明でご容赦)

まずは、感光塗料を塗布する時に枠からはみ出ないようにマスキングします。

薬品を調合し塗布していきます。光に反応してしまうので、作業は部屋を暗くして行います。

そして屋上に上がって感光〜水洗します。

露光の様子です↓

 

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シルクスクリーン


充分に乾燥させ、フラットニングした後は、シルクスクリーンで絵柄とテキストを刷っていきます。

美学校では、シルクスクリーン、リトグラフ(石版画)、銅版画の三版種を学ぶことができますが、今回のように手作業である程度の枚数を刷るのにはシルクスクリーンが向いています。シルクスクリーンは紙だけでなく布にも刷れるので、オリジナルのTシャツ、エコバックを作る方もいらっしゃいますね。美学校でもたまにポストカードをワークショップを開催しているので気になる方はチェックしてみてください。

さて、作業の話に戻ります。

まずは版を作ります。版に感光乳剤を塗り、絵柄のリスフィルムを貼って紫外線を当てて感光させます。

観光が終わったら水洗です。フィルムで光が遮られて感光しなかったところが水で流されて、インクが通過する孔となります。

版ができたら刷り作業に入ります。先に絵柄を刷ってからテキストを刷ります。

下の写真ですが、白とピンクの二色が乗っているのがわかりますでしょうか?これはグラデーションを刷る方法で、版の上で二色のインクを混ぜ合わせて、それをそのまま刷ってグラデーションを出します。

テキストも刷っていきます。絵柄とテキストを合わせて計6版刷りました。

ステンシル


最後にステンシルで「美学校」のロゴを吹き付けます。昨年は一色だけでしたが、今年は三色+グラデーションにもトライしてみました。

そしてなんと!私たちが拙くスプレーを吹いていたところ、偶然居合わせたオランダのグラフィティ・ライターのZEDZさんがちょっと貸してみろと、ステンシルの指導をしてくれることに!

こんな感じで↓グラデーションの吹き方を教えてくれました。

 

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世界的に活躍するグラフィティライターがなぜ美学校にいるのかという疑問はさておき、おかげさまで綺麗なステンシルを吹くことができました!ありがとうZEDZ!

という感じで41枚のポスターが完成!今年も時間はかかりましたが、いいポスターができました!

掲示いただける場所がありましたら、フォームから是非ご連絡ください!