高橋 「高橋 Ⅰ 」

2025年2月6日(木)〜11日(火)



ライター講座受講生の高橋利明さんによる「高橋 Ⅰ 」を美学校スタジオにて上演します。ぜひお越しください!


高橋
「高橋 Ⅰ 」

日 程:
①2月6日(木)19時
②2月7日(金)19時
③2月8日(土)15時
④2月9日(日)15時
⑤2月10日(月)19時
⑥2月11日(火)19時

●要予約 件名「予約」、本文に希望日、名前、人数を記入し
takahashisexy69@gmail.com までメールにて予約をお願いいたします。

会 場:
美学校スタジオ(東京都千代田区西神田2-4-6宮川ビル1階(袋小路奥)

●開催概要

展示ではなく、上演をやります。 何をやるかはまだ決めていません。 予約受付はtakahashisexy69@gmail.comへ、件名に「予約」と入れて、希望日とお名前を書いて送ってください。

とりあえず、ここまで書くことは決めていました。ここからが本題です。
助けてください。スタジオを借りたのに何も思いうかびません。 「とりあえず場所を借りれば、何かはじめるだろう(おれ)」と思ったのですが、検討はずれでした。結局なにも決められず、プレスリリースの締め切りが来てしまったため「取り急ぎ、告知事項だけでも、えいやっ」と、思いきってこの文章を書きました。何をやるかはまだ決めてません。とりあえず来れる人は来てください。

 何をやるか決まっていません。ただし、そこにいたるまでの、かんたんな説明はあった方がいいと思うので経緯を書きます。

 昨年(2024年)、わたしはPARAというアートスクールに所属していました。PARAというアートスクールが演劇に力をいれていたので、義務感で演劇をたくさん観ました。そして「自分もやってみよう」と思いました。

 演劇をやるために美学校スタジオを借りました。支出をおさえるために、一人芝居をやろうと思っていました。これが昨年末までの話です。そこから後はお察しの通りです。どこから手をつけていいのかわからず、なにも決まらないまま、時間だけがすぎさっていった。

 結局タイトルもなにも決められないまま、プレスリリースの締め切りになり、必要事項を送信しなければいけないと思い、タイトルは『高橋Ⅰ』に決めました。適当に考えたタイトルです。

 タイトルが『高橋Ⅰ』では、「Iと書いてあるから、Ⅱがあるだろう」と思う人がいるかもしれません。それをねらって書きました。わたしには「『高橋Ⅱ』もやるぞ」という願望があるからです。逆にいえば、このタイトルに、それ以上の理由はないです。

 しかし、わたしは、この催しを定期的に継続していく覚悟や、見とおしなんて持ちあわせておりません。一回で終わる可能性が高いとみてください。そして、そこにほんのすこしの申しわけなさみたいなものを感じとっていただけたら幸いです。

 何をやるのかまだ決めていません。ただし、出来ないことから逆算すると出来ることが自然と浮かびあがってくる、と言われています。それが本当かどうかはわからないけど、出来ないことは出来ないので、出来ることをやるしかない。そして、やるからには出来ることのなかで自分の魅力を最大限に惹きだせるやつをやりたい。

 わたしは7年間美学校に通って得た蓄積があります。しかも、去年と一昨年はPARAと美学校のダブルスクールしていました。いまの自分の「アートスクール力」はとんでもないレベルになってしまっているかもしれない……。と感じるほどです。

 今回の公演では7年間美学校通って学んだことのいろいろ、その成果のそれぞれとは、ほとんどなんの関係もありません。そもそも何するかも決めてないので、それ以前の話です。やりたいこともわからないし、スキルとかもないです。まず、美学校で学んだことをあまりおぼえていないかもしれない。わたしが非力なのは、すべてたんなる事実であり、「そこが(逆に)いい」とか、そういった思想とかでもないです。

 美学校で毎年刷新されている『美学校 募集要項』と題されたパンフレットの、Q&Aページには「資格や職を求めてこの学校に来る人はいないようです」と書かれています。
 たしかに美学校に通っていても、わたしの目測範囲においてはギラギラしたものを感じることは少ないので、そこに居心地のよさを感じて7年間いすわっているところがあります。

 ところが、社交として会話するさい「アートスクールに通っています」「へー、すごいね」「いや、べつに、てんてんてん」みたいなことがままある。一般社会とのあいだにある壁というか、微妙な齟齬。行き場のないもっちゃり感を味わうことになる。社会規範に従えば、資格や職の類だと思われているのかもしれない。

 わたしには、スキルもないし、人脈(?)もないし、美学校で教わったこともはしからはしまで忘れていってしまうのでどうしたらいいかわならない。この感じ!

 何をやるかは決めてません。ただ、自分のこの感じはすごくいいと思っています。自分は、自分のこの感じがとても愛おしい。いま書いている文章。そして、もうすぐ書きおわるこの文章は自分の中では、それなりに上手くいった部類だと思うので、こんなことができればいいと思います。以上


高橋 (たかはし)
高橋利明のソロプロジェクト。何をやるかは決まっていない。