美学校・ギグメンタ2021「日々の公演2」上演のお知らせ


日々の公演2
抱えきれないたくさんの四季のために


2021年11月から2022年3月まで美学校スタジオで開催されたギグメンタ2021 ワークショップ公演『日々の公演2』は、演者役12名と観客役2名が参加し、時に代役も交えながら全7回開催されました。
今回、期間中に制作したシーンをもとに12人の演者役が公演日に再び集まり、日中稽古して、その日の夜に上演するということをします。

今回の台本は稽古と公演を重ねるなかで、鈴木健太くんが言わば当て書きのようなカタチで書いてくれたものです。ワークショップの後半に書かれたシーンは役名が実名だったりもします。だけど実際には全員集まれたのは第一日目だけでした。なので当て書きされた、書かれた言葉が向かうはずだった人たちとやはり一度は一緒にやってみたい。そして出来れば一回だけではなくて、複数回やったらどうなるのかも見てみたいと思い、たったの2公演ではありますが、再結集して、ワークショップ期間中と同じような作り方、その日集まって、その日の夜に公演するということを、今度は観客役だけではなく、観客を前にしてやってみたいと思いました。おそらく1時間ほどの上演になると思います。よろしくお願い致します。

そして、ごくごく個人的なことですが、鈴木くんとやろうとしていたことが、ようやくカタチとなって出来たと感じた瞬間がありました。それはつまり「再演」するとはどういうことなのかであり、「演劇」を何故やるのかということ。それに対するひとつのこたえが、一番年若い演者から強く発せられたのを、確かに僕だけではなく、そこにいたひとたちはみんな感じ取りました。でも、それはその一回だけ起こったことでした。まだ「再演」されてはいない。僕自身は映像の仕事からはじまって、いつしか一番遠い存在だった演劇に関わるようになりました。遠回りして遠回りして、最近はどんどんいわゆる普通の「演劇」に近づいて行っている気がしています。演劇に限らず、どんどん自分のすべてが「普通」に向かっている。普通というより「普遍」なのかもしれない。何を言ってるのかほとんどの人には分からないかもしれませんが、僕はそういう言い方しか出来ない。でも、何かが起こる、というか見る人と共になにごとかを起こそうとする、その場に来てもらって、一緒に見ればわかると思います。あぁそういうことかと。ずっとそういう、ことばには出来ないけれど、一緒に経験することは出来るかもしれない、そういうことをしようとしているのかもしれません。遠くまで通じることばを持たない。イメージを持たない。その場でしか伝わらない。なんて反時代的なんだろうと思います。でも「演劇」ってそういうことだろう、とも思っています。それでは「再演」します。(生西)


作  :鈴木健太
演 出:生西康典
出 演:加賀田玲 桒野有香 小林毅大 高橋利明 瀧澤綾音 根本美咲 野口泉 畠山峻 星和也 増井ナオミ 三井朝日 宮崎晋太朗

日 程:2022年7月16日(土)、7月31日(日)
時 間:開場19:30、開演20:00
料 金:予約・当日2,500円
予 約:https://www.quartet-online.net/ticket/hibino2
会 場:SCOOL(東京都三鷹市下連雀 3-33-6 三京ユニオンビル 5F)

【注意事項】
・37.5°C以上の発熱や風邪のような症状がある方、新型コロナウィルス感染症陽性の方、また濃厚接触の疑いのある方はご来場をお控えください。
・ご来場の際、マスクのご着用をお願い致します。
・体調不良等で、キャンセルされる場合は、以下のお問合せ先までご連絡ください。

お問合せ先
hibinokouen@gmail.com


実作講座「演劇 似て非なるもの」 生西康典

▷授業日:週替わりで月曜日と金曜日 19:00〜22:00(6月から開講)
「演劇」は既成のイメージされているものよりも、本当はもっと可能性のあるものなんじゃないかと僕は思っています。それを確かめるためには、何と言われようとも、自分達の手で作ってみるしかありません。全ては集まった人達と出会うことから始めます。