先ごろ劇場公開された映画『Necktie』(監督:七里圭/脚本:山形育弘)を、神村恵の振付で、「まつり(祭礼)」として、再創造する。まつり化する「Necktie」制作は、まつりを取り仕切る集団「ワンゲル」の立ち上げと合わせて、2020年を通じて進められ、2021年に発表(Whenever Wherever Festival 2021 を予定)。今回はそれを、ワーク・イン・プログレスとして公開し、参加者もその振付の一部を体験するワークショップを催す。
また、ワークショップ後には、ディスカッションとともに、山本浩貴、鈴木一平(いぬのせなか座)をゲストに迎えるトーク・イベントも行う。
日 程:2020年2月2日(日)
時 間:第1部 14:00〜(16:00 終了予定)/第2部 16:30〜(18:30 終了予定)
※第2部終了後、会場にて交流会を予定しています。交流会参加者には別途飲食代(500円程度)をいただきます。
参加費:2,000円(1部のみ、2部のみの参加も同額)
会 場:美学校 本校(地図)
東京都千代田区神田神保町2-20 第二富士ビル3F
第1部 14:00~(16:00 終了予定)
ワーク・イン・プログレスの発表と、
参加者を交えたワークショップ、ディスカッション
振付:神村恵
コンセプト:山形育弘
監督:七里圭
実演:菊地敦子、佐藤駿(他に、横田僚平を予定)
※服装:動きにくくない服装でお越しください。普段着でも大丈夫です。
第2部 16:30~(18:30 終了予定)
トーク「振付の奪取、主観の位置」(仮)
登壇:山本浩貴、鈴木一平(いぬのせなか座)
第一部として当日行われるワークショップへの応答を行いつつ、映像と振付の関係を考える。その際手がかりとするのは、七里圭による過去作全般だ。イベント『「音から作る映画」からシネマの再創造へ』(2019.7.31 @早稲田小劇場どらま館)で山本は、『眠り姫』から「音から作る映画」プロジェクトに至る作品群を、「主観」と「振付(的関係)」を軸にしつつ概観した。さらに鈴木と山本は、現時点での七里の最新作『清掃する女』アフタートークにて、映像と上演の関係等をめぐり分析・議論した。それらの蓄積をあらためて招集しつつ、『Necktie』をめぐる第一部ワークショップを地続きに検討することで、七里作品の批評にとどまらない充実した議論を立ち上げたい。(いぬのせなか座・山本浩貴)
出演者プロフィール
神村恵(かみむら・めぐみ)
振付家・ダンサー。2004年より活動を開始する。物質としての身体、言語に規定される身体、他者との関係によって動かされる身体など、身体を様々な側面から観察し、作品を制作・発表している。2016年より美術家 津田道子との修行ユニット「乳歯」を始動。 http://kamimuramegumi.info画像のクレジット:SCOOL
山形育弘(やまがた・いくひろ)
ハードコア・パンクバンド「core of bells」のメンバー。黒川幸則監督の映画『ヴィレッジ・オン・ザ・ヴィレッジ』の脚本を手掛けるほか、美術家・小林耕平の映像作品や、ダンサー・神村恵と美術家・津田道子のユニット「乳歯」のパフォーマンス作品など出演も多数。
七里圭(しちり・けい)
映画監督。1967年生まれ。早稲田大学卒。代表作は『眠り姫』(2007/サラウンドリマスター版2016)。建築家と共作した『DUBHOUSE』(2012)が国際的な評価を受ける。近年は、他ジャンルのアーチストとのコラボレーション作品も多く手掛け、「音から作る映画」プロジェクト(2014~)など実験的な映画作り、映像パフォーマンスにも取り組んでいる。 http://keishichiri.com/jp/
いぬのせなか座
鈴木一平(すずき・いっぺい)
1991年、宮城県生まれ。「いぬのせなか座」「Aa」参加。詩の制作のほか、いぬのせなか座ではパフォーマンスや複数人での朗読も行う。2016年に第一詩集『灰と家』(いぬのせなか座)を刊行、同書で第6回エルスール財団新人賞受賞、第35回現代詩花椿賞最終候補。
山本浩貴(やまもと・ひろき)
1992年生まれ。いぬのせなか座主宰。同メンバーのhとともに、デザインや編集、パフォーマンスの制作を行うほか、雑誌等へ批評や創作を寄稿。主なテクストに「新たな距離 大江健三郎における制作と思考」(『いぬのせなか座』1号)、「制作的空間と言語 「あそこに私がいる」で編まれた共同体の設計にむけて」(『エクリ』)ほか。主な編集・デザインに「現代詩アンソロジー「認識の積み木」」(『美術手帖』2018年3月号)、吉田恭大『光と私語』(いぬのせなか座叢書3)、『これは演劇ではない DOCUMENT BOOK』(「これは演劇ではない」実行委員会)ほか。