【07/18(土)・19(日)】『今更聞けない基礎教養講座シリーズ』〜西洋音楽史その1「クラシック編」 〜 高山博




音楽の歴史は、様々な天才たちの苦闘の歴史でもあります。
特に、クラシック音楽として知らる、17世紀から19世紀の音楽は、現代のポピュラー音楽の理論的支柱になり、それに続く20世紀以後の現代音楽を生み出す母体ともなりました。
また、音楽の特性である、時間軸上での構造を生み出す工夫は、音楽上の様々な形式に結実するとともに、演劇や文学、身体表現とも結びつき、オペラやバレエといった舞台芸術も生み出し、ひいては映画にも巨大な影響をもたらしました。
こういった西洋音楽の歩みは、様々な芸術運動と同様、多くのクリエイターに共有されている共通の基盤といえます。継承するにせよ対抗するにせよ、無視することのできない問題系として、現在も参照され続けています。
ここでは、クラシック音楽に先立つ中世の音楽からはじまり、さらにその後の20~21世紀の音楽までの通史を、本学作曲演習講師の高山博が、建築、美術、舞台など、これらの豊富な映像/音楽素材を用いながら、視覚面からもわかりやすく語ります。
音楽史といっても単に教科書的な事実の羅列ではなく、現代からどのように考え、批評的に語ることができるのか、といった視点からそれぞれに時代の作曲家の抱えた問題を解きほぐし、さらにそれが大きく、同時代の他の芸術、時代精神とどのように関わってきたのかを見ていきます。
専門的な音楽用語の知識は必要ありませんし、またクラシックはもちろん音楽内部だけに留まる内容ではありません。
ポピュラー音楽を含めた現代の様々なスタイルの音楽の製作や演奏を行う人はもちろん、美術、パフォーミングアーツ、文学など、様々な表現領域に関わる人にとっても、実作に結びつく興味深い講義となることでしょう。


■講義内容
・中世の音楽:グレゴリオ聖歌
・ルネサンスの音楽:調と和声の誕生
・バロックの音楽:対位法とは何か
・古典派の音楽:クラシック・オブ・クラシック、古典派の美意識
・ロマン派の音楽:ロマンとは何か
・オペラとバレエ:物語る音楽
・後期ロマン派の音楽:神は死んだ
・印象派と表現主義:風景と心象
・国民楽派:民族意識とオリエンタリズム
・調性崩壊:無調とは、十二音音楽とは
・トータルセリエリズムと偶然性の音楽:ヒエラルキーの排除
・行為としての音楽、デザインとしての音楽:コンセプチュアルな方向
・ミニマル、クラスター、ミュージックコンクレート、電子音楽、音響派:新たな体験の地平へ

『音楽に関する講座ですので、パソコンやスマホ内蔵のスピーカーではなく、イヤフォン/ヘッドフォンでの受講をお勧めします。』


講 師:高山博
開催日:2020年07月18日(土)・19日(日)
※ご予約の受付は7/17(金)の22:00で締め切りいたしました。
時 間:13:00〜17:00
入場料:一般・・・6,000円
    美学校卒業生・・・4,000円
    美学校在校生・・・1,000円(2020年度の受講生が対象となります)
    ※2日間の料金です

オンライン開催
※本講座はZOOMによるオンライン講座です。
受講前にご自宅の通信環境を必ずご確認ください。

[使用ツール]

■本講座はZOOMを用いて行います。

事務局より授業用のURLやパスワードをお送りしますので、そちらから参加いただく形になります。

【ZOOMを始めて使用される方へ】
ZOOMはPCやスマートフォンにて、インストール不要で利用できるサービスです。ZOOMを利用したことがないという方はこちらの案内に従って、各自のご自宅から参加可能かどうか、音声や回線など、通信環境を必ずご確認ください。

※オンライン講座ですので録画は不可となります、アーカイブも残しません事あらかじめご了承ください。

講師プロフィール


高山博高山博

作曲家としては、NHK銀河テレビ小説『妻』、TV朝日 『題名のない音楽会』(出演)、国際交流基金委嘱『ボロブドゥールの嵐』、香川県芸術祭『南風の祭礼』、自らのバンドCharisma『邂逅』(キングレコード)など、イベント、放送、CD作品など多岐にわたる。 執筆では、『ポピュラー音楽作曲のための旋律法』『ビートルズの作曲法』などの、音楽理論書や、 『Pro Tools 11 Software徹底操作ガイド』『Logic Pro X for Macintosh徹底操作ガイド』などのDAWのテクニカルな解説など、音楽雑誌でも健筆をふるう。 東京藝術大学大学院非常勤講師。

お申し込み


〈作曲/作詞〉
Kikuchi Naruyoshi

▷授業日:隔週水曜日 19:00〜21:30
楽曲の構造を支える『音楽理論』を学ぶ講座です。魅力的なコード進行が、どのような仕組みで作られているのか?ポップスからジャズやボサノバまで、複雑な響きを持つ音楽の構造を読み解き、使いこなすためのスキルを身につけます。

Takayama Hiroshi

▷授業日:隔週水曜日 19:00〜21:30
楽曲の魅力の源泉ともいえる『メロディ』を作る技術を学ぶ講座です。才能や偶然で済まされがちなメロディの作り方を体系立てて学び、曲作りのスキルを多面的に身に付けます。短いフレーズをつくることから始め、オリジナル楽曲を仕上げていきます。

▷授業日:第四金曜日 19:00〜21:30
歌い、歌われる「歌詞」について学び、作詞を実践する講座です。講師の実際の仕事を具体例とした作詞メソッドの解説と並行して、作詞課題と添削を行う実践的な講義となります。