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映画技作工房 〜前衛と記録 一人一作〜 白尾一博

映画技作工房 〜前衛と記録 一人一作〜 白尾一博


本教程は2016年度の募集を終了しました。


定員 12 名
期間:5月中旬~11月ごろ(全18回)
授業日:火曜日/19:00〜21:30


“実験映画の父”ジョナス・メカスがヴェネツィアで受賞してから半世紀余。
今では日本人のほぼ全員が、映像記録装置を懐に忍ばせている――映像文化にとっては、いわば理想環境にあります。

しかしながらそこから生まれてきた「YouTube作家」の弊害として、一瞬の退屈を恐れるあまりの技法の多用と模倣、プライベートに過ぎる漫然とした記録が溢れている状況とも云えるでしょう。

この講座ではあえて「暗い箱の中で銀幕を見つめさせるための表現」に拘り、映像表現の原点―
 『新しい表現の試み』=アヴァンギャルド
 『記録し、語り継ぐ』=ドキュメンタリー
この二つの柱を模索していきたいと考えています。

1975年に本講座と同じ「映画技作工房」として鈴木清順、木村威夫らが開講した際の募集要項に掲載された強烈な一文があります。

鈴木清順「劇映画で、人並みの生活を期待することは、先ず絶望的である。劇映画は、今や食えない職業の筆頭となっている。むかし六無斉という男が、金も女房も版木も無いと嘆いたが、劇映画は七無斉、八無斉、九無斉とあてどなく無にさまよい、あるか無しかの美に酔いしれる非人である。人を捨てる人あらば来たれ!」

・・・40年の隔たりを越えて、それでもこの檄に心震わせる人もいるでしょう。
その精神を待ちたいと思っています。

 

授業内容 


前期

様々なシーンにおける映画・映像表現のあり方 その歴史と現状の紹介。個々の手法を確立し深化させるための、最低限かつ有用な技術を身につける。

中期

グループ制作によるエチュード作品を通じて、制作現場における役割分担を知る。「一人一作」の短編映画作品の制作=卒業制作。

後期

卒業制作展(グループ展)の開催を通して、作品発表の場を運営するノウハウを得る。美学校他講座とのコラボレーション(例:音楽系講座との連携、音楽提供、映像提供等)。

※各期にゲスト講師(記録映画作家、劇映画監督、音楽家etc)による講義

 

ゲスト講師(予定)

冨永昌敬(映画監督「パビリオン山椒魚」「ローリング」etc)
中村高寛(記録映画監督「ヨコハマメリー」etc)
松本弦人(グラフィックデザイナー)
岸野雄一(スタディスト)

 

 

講師プロフィール


白尾一博白尾一博

1970年生まれ。1994年実験映画「産業とダッチワイフ」を自主制作。イメージフォーラムフェスティバル1994で大賞を受賞。バンクーバー国際映画祭など十数カ国で招待・上映される。
その後、主に撮影監督として「蒸発旅日記」「ブラックキス」「ひぐらしのなく頃に」等に参加。
コーネリアス、ボニーピンク、斉藤和義など音楽PVの撮影も多数手がけている。
2004年以降は日本映画を代表する美術監督の故・木村威夫氏に師事。
「馬頭琴夜想曲」「夢のまにまに」等に撮影・編集として関わる。
プロデューサーとして「ヨコハマメリー」「美代子阿佐ヶ谷気分」
監督作品に「ドキュメント灰野敬二」
2015年「山口小夜子未来を着る人」展に、映像作品「影向」を出品(山口小夜子+生西康典+掛川康典との共作)