【5/11〜25】実作講座「演劇 似て非なるもの」第6期&ギグメンタ2018 プレワークショップ『いま、生きているひととつくる』


実作講座「演劇 似て非なるもの」第6期&ギグメンタ2018 プレワークショップ

『いま、生きているひととつくる』



6月から開講する実作講座「演劇 似て非なるもの」と7月に開催予定の複合アートイベント「美学校・ギグメンタ2018」のプレワークショップを開催いたします。今回のプレワークショップでは、ギグメンタで公演予定の実作講座「演劇 似て非なるもの」講師の生西康典と修了生の鈴木健太とともに五日間かけて参加者とともに作品を制作し、最終日に公演を行う予定です。是非ご参加ください。


集まったひとたちと5日間で作品をつくります。
ぼくは演出をします。
鈴木くんには演出の手伝いと、
もしかしたら出演もしてもらうかもしれません。
最終日には公演をしたいと思っています。

参加条件は、

1.「いま、生きている」ひとであること。いま、ここにいないひととは一緒につくることは出来ません。正確にはつくることは不可能ではありませんが、それはとてもつらい作業であり、じぶんの半身をあちら側に置くような時間でした。分かり得ないかもしれませんが、いま、目の前にいる人とつくるのは、やはり楽しいです(もちろん楽しいばかりではありません)。

2.「言われたことはたとえそのとき理解出来ずとも、一度は試してみようという気持ちがある」ひと。恊働するためには、とりあえず、信じあうことからしか始まらないと思っています。
以上です。

最後に少し自分のことを書いてみたいと思います。
ぼくは元々は映像の仕事をしていました。
映像の作品やMVをつくったり、VJ、映像をつかった舞台やインスタレーションなどです。
いまは演劇やダンスの舞台だったり、インスタレーションをつくったりしていて、映像をつくることには、あまり興味が向かっていないようです。
演劇は自分にとってかなり遠い、というよりも敬遠する存在でした。
実はいまでも演劇が好きな訳ではありません。
ときどき、なぜもう映像の作品をつくらないの?と聞かれることがあって、
うまく答えることができないでいました。
極端な物言いかもしれませんが、映像は撮影と編集のたまものであり、その核となるのは「どう見えるか」です。
何年か前にギャラリーで、舞台とインスタレーションの狭間にあるような作品をつくりました。それは観客ひとりだけのためのサウンドインスタレーションだったのですが、その観客のまえにはもの言わず観客を見つめる人がひとり座っていました。
自分がつくっているものを振り返ってみれば、どうやらぼくが興味があるのは生身の人間の反応が見たいということのようです。演出のいちばんの仕事もぼくは「見る」ことだと思っています。だから観客に「どう見えるか」に重きを置いているような演劇は例えそれが良く出来ていたとしても、そういう「つくりもの」には、ぼくは興味がありません。
人と人が出会ったとき、なにが起こるのか、ぼくが興味があるのはそのことです。
だからほんとうのところ、それがなんと呼ばれるものか、「演劇」でなくとも構わないのです。
とにかく、いま、生きているひとと恊働して、なにかをつくりたい。なんらかの現象をおこしたい。そして、それを見て聞いて、それにふれてみたい。

なにか質問がある方は遠慮なく美学校宛てに連絡してください。

生西康典


ともにつくるひと:生西康典、鈴木健太
日 程:2018年5月11日(金)、13日(日)、18日(金)、20日(日)、25日(金)[全5日間]
時 間:19:00〜22:00
定 員:7名
参加費:15,000円
会 場:美学校 本校(地図
    東京都千代田区神田神保町2-20 第二富士ビル3F
申込み:定員に達したので締め切りました。

プロフィール


生西康典(いくにし・やすのり)
1968年生まれ。舞台やインスタレーション、映像作品の演出など。
インスタレーション作品:『風には過去も未来もない』『夢よりも少し長い夢』(2015、東京都現代美術館『山口小夜子 未来を着る人』展)、『おかえりなさい、うた Dusty Voices , Sound of Stars』(2010、東京都写真美術館『第2回恵比寿映像祭 歌をさがして』)など。空間演出:佐藤直樹個展『秘境の東京、そこで生えている』(2017、アーツ千代田3331メインギャラリー)。書籍:『芸術の授業 BEHIND CREATIVITY』(中村寛編、共著、弘文堂)。

鈴木健太

鈴木健太(すずき・けんた)
2014年度美学校実作講座「演劇 似て非なるもの」第2期修了。修了公演『遠くで狼煙があがってる』作・演・出演。以降、たまに発表をするようになりました。近作は『祝日』(2017)。最近は重度訪問介護のバイトと、グラフィックデザインの仕事をしています。

▷授業日:隔週火曜日19:00〜22:00+月1回外部開催
「演劇」は既成のイメージされているものよりも、本当はもっと可能性のあるものなんじゃないかと僕は思っています。それを確かめるためには、何と言われようとも、自分達の手で作ってみるしかありません。全ては集まった人達と出会うことから始めます。