【2/28,3/21,4/25】美楽塾プレ講座(ゲスト:西山毅、クリストフ・シャルル)



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あなたの美しいと思うものに狂えばそれで良い。日常生活における常識というフィルターを取り払い、様々なゲストを招いて美を体験としてインプットする通年講座「美楽塾」。5月から始まる新年度の開講を前にプレ講座を全3回で開催します。第1回と第2回はゲストを招いて、第3回はJINMOによる独講という形式で行います。

第1回のゲストはギタリストの西山毅さん。長年ハウンド・ドッグのギタリストをつとめ、現在は様々なアーティストのサポートやライヴセッションで活躍。プロのギタリストとして活動する西山さんと、同じくギターを演奏楽器として独自の道を切り拓くJINMOによるトークセッションです。

第2回のゲストはクリストフ・シャルルさん。インスタレーション作品や音響作品を発表しながら、メディアアートを中心に執筆活動や大学教育に携わって来ました。音、空間、メディア、テクノロジーなど、様々な表現領域を横断したレクチャーとなります。

最後の第3回はJINMOによる独講です。様々なゲストを招いて行われるレクチャーも「美楽塾」の魅力ですが、では「美楽塾」のエッセンスは何かと問われたら、それは講師JINMOよる圧倒的なまでのインプット(=レクチャー)と言えるでしょう。JINMOの豊富な経験と知識に基づく“美”のインプットをご経験ください。


講 師:JINMO
    第1回 西山毅(ギタリスト、元ハウンド・ドッグ)
    第2回 クリストフ・シャルル(武蔵野美術大学教授・メディアアート)
    第3回 JINMO独講
開催日:第1回2月28日(火)、第2回3月21日(火)、第3回4月25日(火)[全3回]
時 間:20:00〜22:00
受講料:通し:予約4000円/当日4500円/美学校生3500円
     各回:予約2000円/当日2500円/美学校生1500円
会 場:美学校 本校(地図
    東京都千代田区神田神保町2-20 第二富士ビル3F
※プレ講座は誰でも受講することができます。

講師プロフィール


JINMO

JINMO

書家を母に持ち、幼少期から書を始める。絵画、書、コンピュータ・グラフィックス、アニメーション等、表現のメディアやジャンルに拘らない視覚芸術を創出する一方、ギター奏者としても活動。国内はもとより海外で数百回に及ぶ公演をおこなっている。また、『ギター・マガジン』にコラムを連載するなど、多方面に活躍する。http://www.jinmo.com/

ゲストプロフィール


西山毅

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1962年神奈川県出身。ベンチャーズと寺内タケシの影響でギターを始め、多くのコンテストに入賞して注目を浴びたのち、1983年に福島邦子のサポートとしてプロ・キャリアをスタート。その後、吉川晃司、桑名正博などのバック・ギタリストを経て、1984年にハウンド・ドッグに加入(2006年に脱退)、そこで広く名が知れ渡ると、ヴァーサタイルかつ技巧的なプレイ・スタイルが各方面で高い評価を受ける。1997年からはソロ活動も開始し、これまで2枚のリーダー作をリリース。http://nishiyama-takeshi.com/

クリストフ・シャルル

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1964年フランス生まれ。1996年、筑波大学大学院芸術学研究科博士課程修了。1997年、フランス国立東洋文化東洋言語研究所大学院博士課程修了。2000年より武蔵野美術大学映像学科准教授。2011年より教授。メディアアートを専門に、現代芸術における理論的・歴史的な研究を行いながら、内外空間を問わずインスタレーション及びコンサートを行い、それぞれの要素のバランス、独立性及び相互浸透を追求している。http://home.att.ne.jp/grape/charles/

美楽塾の過去のゲスト講師


遠藤ミチロウ(ミュージシャン)、クラース・ヘックマン(ミュージシャン)、GMナイル(ナイルレストラン店主)、なつみ女王様(BDSM)、大野慶人(舞踏家)、クリストフ・シャルル(武蔵野美術大学准教授・メディアアート)、岡田聡(精神科医/MAGIC ROOM???オーナー)、住倉カオス(猥談家)、いくさばらとれは(肉体改造)、珍佐清(浅草ロック座総監督)、安達かおる(監督、V&R代表)、浅井隆(アップリンク社長、映画プロデューサー)、山田聖子(株式会社アートジャパン代表、靖山画廊代表)、Abe “M” Aria(ダンサー)、スティーヴ エトウ(パーカッショニスト、重金属打楽器奏者)、Jan Marsupials Spanedal(パーカッション・ドラム奏者、”Marsupium Massacre”代表)、Jaakko Saari(ドキュンタリー映像作家・フォトグラファー)、ANANYA (媒体業)、Kid’O(ショップ”Kurage”オーナー、Specializing in latex art)、白柳龍一(ナクソス・ジャパン株式会社 取締役副社長COO)、瀧川虚至(メカニック・イラストレーター、画家)、小倉正史(美術評論家)、山岸厚夫(漆象、漆工芸作家)、Dawn Mostow(ファッション・デザイナー)、ダニー田中(マジシャン)、久住昌之(漫画原作者)、上祐史浩(「ひかりの輪」(東西の思想哲学の学習教室)の代表)

修了生の声


新名庸生

新名庸生(会社員)

「何でも見てやろう」という感覚を本のタイトルから知った時、美楽塾を表すのにぴったりだと思いました。こういった心意気は、意図せずだんだんと限定的になっていく自分の価値観を拡張し、自分自身を真の意味で自由にするために必要だと感じています。美楽塾は根本の目的をまさにそこに設定し、可能な限りあらゆる分野のあらゆる価値観に浸る時間を能動的につくり出します。なかなか直接知り合えない触れ幅の広いゲストたちの話に耳を傾け、ただただ純粋に面白がる時間は、娯楽の殿堂と言ってもよいでしょう。

川上遥か

川上遥か(「未来美術専門学校アート科」と同時受講)

webで偶然美学校の事を知り、直感的に入校しました。
今まで自分が経験したことのない事、おもしろい事がしたかったからです。この2クラスは美学校の中でもまた更に、とんでもなく面白い事を体感できると思います。知らない事すら知らなかった事をいっぱい感じて、自分の世界を新しく作っていくことが出来る、とても素敵なきっかけになるでしょう。体力は要ると思います。

講座レポート

あなたがあなたの美しいと思うものに狂えばそれで良い―美楽塾


文=木村奈緒 写真=皆藤将

例えば自己紹介をする時、大抵の人は「銀行員です」とか「新聞記者です」とか、自分の肩書きを述べる。そうすると、紹介された方も相手のことが少し分かった気になり安心する。でも、世の中には「山田太郎です」としか言いようのない人がいて、美楽塾の講師を務めるJINMO氏も、「JINMOです」としか言いようのない人物だ。

しかし、よく考えてみれば、目の前の人が銀行員であろうと、新聞記者であろうと、山田太郎が山田太郎であることに何の影響も及ぼさないのであって(山田太郎という人物が炊いたご飯の味は、山田の職業に左右されないように)、JINMO氏が実は八百屋さんであろうとパン屋さんであろうと、JINMO氏の活動に対する評価が変わることはない。つまり、本来は誰しもが堂々と「山田太郎です」と言えば、それで十分なのである。

そんなことは当たり前、と思うだろうか。では、例えばメディアで誰かを紹介するとき、「山田太郎(23)」と年齢を添えるのはなぜだろう。出身地や出身校を併記するのはなぜだろう。そうした情報が、その人の本質と何か関わりがあるのだろうか。かく言う私も、インタビューの冒頭で「JINMOさんの肩書は何としたら良いでしょう?」と質問して、「カテゴライズが義務感で必要だと思っているでしょ?でも本当にそれが必要なのか?」と逆に問われたのだった。・・・続きを読む

JINMO

▷授業日:曜日不定(月2〜3回/年間27回) 19:30〜21:30
本講義は芸術表現の技法や知識といった”情報”の伝授の場ではない。五感、総ての感覚器官で対峙する状況における美の”体験”を実感する場としたい。良質のインプット無しには良質のアウトプットはあり得ない。美しいインプットに貪欲であれ。