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「モード研究室」修了生座談会

「モード研究室」修了生座談会


参加者:小室真理(8期生)、阿部純子(8期生)、堀江進司(夏期講座修了)
進行:木村奈緒(美学校スタッフ)
写真:皆藤 将(美学校スタッフ)
収録:2016年7月27日 美学校にて


1969年に創立した美学校では、これまでに様々な講座を開講してきました。美術、音楽、写真、版画、映像、演劇……と、ジャンルは多岐にわたります。なかでも、2006年に開講した「モード研究室」は、美学校で唯一服作りが学べる講座として、今年で開講11年目を迎えます。今回は、「モード研究室」の修了生のみなさんにお集まりいただき、美学校での服作りの魅力や、講座の内容、服にまつわるあれこれをお話いただきました。

 

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お集まりいただいた修了生のみなさん

 

――まずは、自己紹介をお願いします。

小室 小室真理です。2013年の10月から半年間(※1)受講しました。今は、地元の茨城県でローカルのテレビ局の番組制作やPRなどをしています。

阿部 阿部純子と申します。小室さんと同期で、私も半年間受講しました。受講当時はOLをしていましたが、受講をきっかけに転職して、今は縫製の仕事をしています。

堀江 堀江進司と言います。私は卒業生というか、3ヶ月くらいの夏期講座を受講して、本来の授業のエッセンスを学びました。同じ年の秋から、小室さんと阿部さんが受講したクラスが始まったんですが、彼女たちの修了展に参加しないかと声をかけていただいて、修了展を一緒にやった仲間になりました。普段は事務職として働いていますが、もともと服が好きなので、空いている時間を使って服作りを続けています。昔からの趣味の延長でダンスもやっています。

 

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写真左から、小室さん、堀江さん、阿部さん

 

――美学校を知ったきっかけと、「モード研究室」の受講理由を教えていただけますか。

小室 美学校はインターネットで知りました。美学校に入るまで4年くらい独学で服を作っていて、販売も少ししていたんですけど、やっぱりプロの人に習いたいなと思って。でも、茨城には学校が全然ないし、東京に出るとなると毎日は無理だし仕事は辞められないし、できれば土曜日の夜に行ける学校がないかなと思って探したら、ちょうど美学校の「モード研究室」を見つけて。コム・デ・ギャルソンにいた先生だったら面白いかなと思ったんですけど……正直、入学までは1年くらい悩みました。

阿部 そうだったんだ。知らなかった(笑)。

小室 結構悩みました(笑)。服作りをちゃんと勉強したわけではなかったから、受けいれてもらえるかなってウジウジしてたんですけど、「今年できなかったら来年だってできないよ、歳とるだけじゃん」と思って見学に行ったんです。

――見学に来てどうでしたか。

小室 独特な感じでした。匂いが(笑)。

一同 (笑)。

小室 もともとアートに興味があって、こういう空間が好きだったので、面白そうだなと思いました。半年だったら途中で辞めちゃってもいいかなとも思って(笑)、本当に軽い感じで見学に行って、その翌週には受講料を持って行ったと思います。

阿部 私は、友人の紹介で美学校を知りました。美学校に入りたいとは思ったものの、何を受講するかは全然決めていなくて、いろいろ見学して私も1年以上悩んだかな……。昔から服はまんべんなく好きでしたけど、服を作るとはあまり思っていなくて。たまたま「モード研究室」も見学してみようかなという感じだったんです。だけど、最初からがっつり「アート」というよりは、「服」という形があるモードのほうが始めやすいかな、立体も面白いかなという感じで始めました。

――小室さんも阿部さんも、迷った末に「モード研究室」を受講されてますが、決め手はなんだったんでしょう。

阿部 見学のつもりで行ったら、先生に「じゃあ来週から道具揃えてきてね」って言われたので、入ってみるかっていう感じですね(笑)。

小室 それ、私も言われました(笑)。

――(笑)。堀江さんはいかがですか。

堀江 私が美学校を知ったきっかけは、美学校のイベント「ギグメンタ」(※2)です。2008年くらいにギグメンタのダンス公演で美学校に行って、神保町にこういう場所があるんだって知りました。もともと美術は好きだったので、美学校と赤瀬川原平さんのつながりや、歴史のある場所だということは知っていたんですけど。それに加えて、あちこちのダンス公演でお見かけしていた藤川さんが美学校の校長だということも分かり、自分のなかでいろいろつながりました。服作りは独学でやっていたんですが、自分でやるには限界を感じて、講座を探していたときに「モード研究室」を見つけて。場所は美学校だし、講師も自分の好きなコム・デ・ギャルソン出身だし、これは受けるしかないと思いました。ドンピシャでしたね。

――その当時、募集していたのが夏期講座だったんですね。

堀江 そうなんです。本講座も受講したかったんですけど、タイミングがあわなくて。でも、受講をきっかけに美学校とつながりができたし、美学校を通じて何かを得たいなと思って、今もイベントなどには足を運んでいます。

 

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――講座は、自分の好きな服をもとに服作りを学ぶそうですね。初回の授業はどんな感じですか。

堀江 最初は自己紹介ですね。

阿部 コム・デ・ギャルソンがいかに素晴らしいかを先生が話してくれます(笑)。でも、ギャルソンを知ると、日本のファッション、ひいては世界のファッションが分かってくるので、結構ポイントだなと思いました。

――自分の好きな服を元にして作るとなると、もともとの服は解体しちゃうんですか。

堀江 解体はしないんですよ。メジャーや曲がる定規で測って紙に写すみたいな感じです。こういう風に見えるからこういう線で描いてみなさいって言われて描くんですけど、当然ながら型紙を合わせると合わないんですよ。自分が描いた線はこういう風に違うとか、前身頃と後身頃で運動量の差があって、前の方が動くからカーブが膨らんでいて、後ろはそんなに動かないから膨らみが少ないとか、すごく説明してくれました。結局最後は修正してくれるんですけど。

――服作りを学んだことがなくても、ついていけるでしょうか。

堀江 分かるように説明してくれるので大丈夫です。あと、質問しないと何が分からないのか分からないから、分からなかったらどんどん聞いてって言われました。

小室 何でも聞ける先生だよね。ちょっとした疑問でも聞けば教えてくれて、それってすごい贅沢だったなあって今は思います。襟を格好よくしたいって言ったら、「こういう形にすればこういう波がうつよ」とか答えてくれたり。そういうのってあんまりない気がする。

堀江 私がすごく嬉しかったのは、先生が服だけじゃなく、美術や文学などにも造詣が深かったことです。いろんな要素の集合体として服が存在することを教えてくれました。服の授業だから服のことだけをやるのかなと思ったら、そうではなくて、個人のバックボーンや、興味があることから自分の服を見つけていけるのはすごく嬉しかったですね。

――作業をしながら、美術や文学の話をするんですか。

堀江 作業しながらのときもあるけど、授業が終わったあとのお酒の時間に(笑)。

阿部 授業中は、ほとんどマンツーマンで教えてもらいながら作業をして、その後、お酒を飲みながら座学のような感じで、業界の話とか、いろんな面白い話をしてくれますね。

 

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小室 独学で服を作っているときは、自分は何が好きなのか全然分からなかったんですよ。どういうものを作りたいのかもよく分からなくて、とりあえず流行っているものや、店頭に並んでいるものを見本にしていたというか。人と違う服を作ることが思いつかなかったんです。でも、美学校に通って先生に出会ってから服が180度変わりました。プロの現場でやってきた先生の言葉って刺さるんですよ。何が好きなのか、何に時間をかけるのか、授業のなかで先生がぽつりぽつりと言う言葉で、自分はこういうものが好きだったんだって気づかせてもらいました。

――180度変わるのはすごいですね。ちなみに、小室さんは授業で何を作られたんですか。

小室 ジャケットを作りました。ワンピースかシャツにしてくれって言われたんですけど、私はジャケットが一番かっこいいと思ってるんで、一番作りたいものを作りたいって言ったんです(笑)。

一同 (笑)。

小室 でも、やっぱりジャケットは難しくて、11月から修了展1ヶ月前の4月の中頃まで、ずっとパターンをひいていました。やり直し、やり直しの連続で。試着すると、先生に「もっとこうだ」とか「もっとああだ」とか言われるんです。言われれば直したくなるじゃないですか。1週間でトワル(※3)を組んで、再提出して、また「ここが気になる」と言われて、パターンを直してもらって、また1週間で縫ってくる……の繰り返しですね。もうあきらめようって何回も思うんですけど、先生は「気になるから。そこをちゃんと突き詰めなきゃダメだ」って。酔っ払ってると「もうあれでいいよ」って言ったりしますけど(笑)。でも、そのパターンは宝物で、今もそのパターンを元に服を作って販売したりしています。

 

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――阿部さんは、講座では何を作りましたか。

阿部 私は、ワンピースを2着作りました。フリーマーケットで見つけた50〜60年代のワンピースで、気に入ってるけどデザインが古くて着られないものを現代風にしました。丈がすごく長かったので、膝下ぐらいの丈にして、もう少しすっきりしたシルエットにしたり。パターンをひいただけでは私もピンとこないので、トワルを縫ってみて正解かどうか確かめて。その作業をかなり繰り返しました。

堀江 小室さんも阿部さんもそうですけど、授業にお邪魔すると、みんな線をひいて、消しゴムで消して、定規で合わせて……と、延々線と格闘しているんです。商品はきらびやかで華美なものですけど、作る作業はすごく地味。でも、その作業がないと服にならないことがよくわかりました。

小室 途中から彫刻家の気分になるんですよ。形になっていくのを楽しむというか。

堀江 パターンは平面なんだけど、縫うと立体になるじゃないですか。それを考えて線をひかなくてはいけないので。先生は、服を見れば「ここはこういうカーブだな」と分かる。

阿部 何も見ないで線を引き始めるからすごいですよね。私は、美学校以外でも服作りを習ったんですけど、教え方はかなり違いました。技術だけを教える学校は、「立体造形」なんて言ってられない感じで、技術だけを叩きこまれる感じです。

堀江 よく言われることですが、デザイン画をかけることだけがデザインじゃなくて、立体をイメージして線を引ければ十分デザインになるんです。先生が、お酒を飲みながらハンス・ベルメールの版画がいかに素晴らしいかを語っていたとき、「ベルメールのエッチングのような線でパターンが引けたらな」って言ってたんですけど、その話を聞いた直後に、たまたま美術館でベルメールのエッチングを見たんです。そしたら、本当に消え入りそうな細い線で描かれていて、すごいと思いました。線のイメージひとつとっても、幅があることを教えてもらいました。

 

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――みなさんから見て、講師の濱田謙一先生はどんな方ですか。

阿部 写真では格好つけてますけど(笑)、全然話しかけづらくなくて、気さくで軽やかな感じの方ですね。パターンの腕も一流だし、先生のお友達も面白い人たちばかりです。ギャルソンにいた方とか、アート関係の方々が修了展にも来て下さいました。

小室 私は、先生が着てくる服が毎回楽しみでした。本当に格好いいから、それだけでも私には刺激的でした。

堀江 やっぱり着こなしにこだわりはあるよね。

阿部 寝る前に明日着る服を用意しておくらしいですよ。

小室 それはちょっとショック(笑)。

阿部 濱田先生の素敵なところは、自分の好みで評価しないところだと思います。受講生ひとりひとりのやりたい方向に合わせて提案してくれるんです。先生はパタンナーとして、いろんなデザイナーさんの仕事を受けて、その方のテイストや、やりたい方向に合わせて制作されてきたからだと思います。

 

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――美術の講座とはまた違った雰囲気の修了展が毎回楽しみなんですが、前回(2015年度修了展「ambient works’16 ―ファッションの中心と周縁―」)は、OBOGの皆さんも参加されていて印象的でした。

小室 自分たちの展示(2013年度修了展「交わる FUSION」)で学んだことを生かして、当時できなかったことに再挑戦しようと思ってやりました。

堀江 この間の修了展は現役生が少なかったので、修了生も参加して盛り上げようということになったんです。久々に関わることができて、本当ありがたかったですね。修了展という目標があると、より密に受講生と関われますから、大変なこともありますが、やって良かったと思えます。

阿部 修了展はやったほうがいいと思います。ウェブで見て来てくださる方もいますし。

――濱田先生も新作を作られていましたね。

小室 格好良かったですよね。しかも売れて喜んでました(笑)。

 

歴代の修了生の作品が展示・販売された「ambient works’16 ―ファッションの中心と周縁―」

 

堀江 私は、おかげ様で多くの方に買っていただけて、10万以上の売上がありました。知り合い以外の方も来てくださって、直接反応を感じられたり、先入観なしで買ってくださったりしたのが嬉しかったですね。自分が既製服を買ったときの喜びを、自分が作った服で実現できたこともすごく嬉しかったです。「美学校でやってる展示だから」と見に来てくれた方もいて、美学校というプラットフォームのおかげだと思います。

阿部 販売の良いところって、買ってくれた人が服を着てくれて、それを見たお友達が「その服どこの?」って聞いて広がっていくところだと思います。たとえば絵画なら、ギャラリーに足を運んでもらって初めて見てもらえるじゃないですか。そこに行き着くまでにいくつもハードルがあると思うんですけど、服は歩いているだけで見てもらえるから、そこはいいですよね。

堀江 服を着て外に出ると、何か感性のある人は服に対して意見を言ってくれたりするんですよ。自分の産物が自分一人で完結せずに、自分の知らないところで何かを起こして、自分の生きた証として残っていくきっかけになるのがすごく面白いな、と。

 

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――「モード研究室」を受講して、今に生きていること、今後に生かしていけそうなことはありますか。

小室 いっぱいあります。私はまた服を販売したいなと思っていて。普段の仕事が結構ハードなので、服を作って販売するのは年に1回って決めてたんですけど、「モード研究室」に通ってからは1年に1回じゃ満足できなくなってしまって。秋冬くらいに大きいイベントがあるので、そこで販売するために今制作しています。自分一人では無理なので、阿部さんにお願いして、お互い10着ずつ縫ってます。

――お仕事と服作りは、どのように両立しているんですか。

小室 朝5時くらいに起きて、7時くらいに家を出るまでの間と、22時に帰宅してからの2時間くらいで作ってます。それだと、やっぱり半年に10着くらいしか作れないですね。縫製は大した時間はかからないんですけど、縫製以前に、どういう服を作ればいいのかを考えるのに時間がかかるんです。阿部さんに生地は渡したんだけど、やっぱり納得いかなくて戻してもらって……を繰り返したり。でも、美学校に通って自分がやりたいことにせっかく出会えたので、それをもうちょっと突き詰めていきたいです。ただ、自分のセンスが行き過ぎないように、やり過ぎないように気をつけてはいます。アートと関係ない仕事をしている人たちが着ることも意識しながら作っていきたい。だから、私は今の仕事も服作りも、どちらかに絞るのではなく、両方やっていくつもりです。

 

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小室さんがデザイン・縫製を手掛けるお洋服のサイトはこちら
https://marikomuro.tumblr.com/
https://www.facebook.com/KOMARIfashion/

 

――一方で、阿部さんは受講をきっかけに服飾のお仕事に転職されました。そもそも、転職は大きな決断ではなかったですか。

阿部 あんまり……ノリと勢いです(笑)。何かしらやるだろうなとは思ってたので、いいきっかけを与えていただいたなって感じです。

――さらには、修了展がきっかけで新たなお仕事に結びついたとか。

小室 修了展のときに、美学校の近くのチャーハン屋さんに毎日通ってたんですけど(笑)、さすがに毎日はヤバイかなと思って、ちょっと運動してから行こうと思って遠回りしたんですよ。そしたら、アフリカのガラスや雑貨が並んでいるお店(オッカラン)を見つけて。入ってみて、せっかくなので修了展のDMを渡したら、たまたまお店の人が、デザインと縫製ができる人を探しているとのことで、その日のうちに阿部さんを紹介したんです。

阿部 オリジナルの雑貨は作っていらしたんですけど、服でもやってみたいということで、縫製ができる人を探していたそうです。

小室 この前お店でパーティーがあって、お客さんもいっぱい来てたんですけど、この服を縫った人ですよって阿部さんを紹介したら、みんな「すごい、あの服を作ってるんですね」って。

阿部 はい……。身が引き締まりました。

一同 (笑)。

阿部 ご購入してくださった方が、いかに服を気に入ってるかを力説してくださって、感無量ですね。

小室 普通はここにこの柄を当てないよねっていう阿部さんのセンスがきっとお客さんに受けているんだと思う。

阿部 柄の取り方は、デザインの要素も含んでいるんですけど、そういうのって縫製工場には頼みづらいじゃないですか。私たちみたいな個人のほうが、融通が利く強みがあると思うんです。小室さんのお洋服を手伝っているのも、小室さんを応援したいだけじゃなくて、普通のメーカーだったらやらないような仕様やデザインが面白いからで、小室さんの服も堀江さんの服も、そういう面白さがあるので、お手伝いさせていただくのは光栄です。今はコレクションが面白くないと言われていますが、個人で仕事をしてお店に置いてもらうような、そういう活動がこれから面白いんじゃないかなと思っています。今の仕事もそうですけど、人とのつながりでお仕事をいただくことが多くなったので、目下それを頑張っていきたいです。「自分の表現」についてはそんなに急いでなくて、自然にできていくくらいがちょうどいいかなと思っています。

 

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阿部さんがオリジナル商品を手掛ける「オッカラン」は美学校より徒歩5分。
阿部さんが手がけたワンピースなどはこちら

 

――堀江さんはいかがでしょうか。

堀江 私は、手持ちの服が飽和状態になってしまっているので、それをリメイクしてどうにかしたいなと思っています。古着屋に売ったり捨てたりしてしまえばそれで終わりですが、自分が買ったものをつなぎあわせたりして、服を生まれ変わらせることに興味があります。もともと、絵が描けないと芸術に関われないという気持ちがあったんですけど、布の配置を考えながらつぎはぎしていると、絵を描いているような気持ちになるんですね。それに、小室さんが販売している姿を見て、自分も販売してもいいのかなっていう気持ちも芽生えてきて。ダンスのイベントや美学校の展示で、お客さんと向かいあって、自分が作ったものを気に入ってもらえたら買ってもらうという行為を経験できた。これからは、販売を糧に次の洋服を作っていけるようになったらいいなと思います。

小室 たぶん、全員が真剣なんだと思うんです。真剣に服を作っているし、真剣に美学校に通っていたから、次のステップに進みたいって思うんじゃないかな。

 

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――最後に、「モード研究室」や服作りに興味がある人へ、一言ずつお願いします。

阿部 「モード研究室」は、自分とじっくり向き合える場だと思います。受講生が複数いても、先生と1対1で学べるので、あまり周りを気にしなくて良いというか、自分がやりたいことを追求できる講座だと思います。

堀江 生きていれば、誰でも服を着ますよね。当たり前のように存在している服を、当たり前のように買っているので、作るのもすぐにできるかなって思うんですけど、実は、根底からいろんなことを考えるきっかけになるんです。たかが服でも内蔵しているものはたくさんあるので、服からアートを再発見するきっかけにもなるし、そもそも美学校に服の講座があるのがまず意外じゃないですか。だから、どの講座を受講するか迷っていたら、普段着ている「服」を作ってみることから始めてみてはいかがでしょうか。講座を終える頃には、服以外のことにも視野は広がっていると思います。やってみる価値はすごくありますよ。

小室 私も同じような感じです。悩んでいる人がいたら、悩まないでとりあえず見学に来たほうがいいです。年齢も関係ないし、ギャルソンが好きじゃなくても大丈夫。あと、私は水戸から通ってましたけど、美学校には泊まれるところ(注:ソファー)もありますし、遠方からでも大丈夫です。夏場は厳しいかもしれないけど冬は全然いけます。

一同 (笑)。

――(笑)。みなさん、本日は楽しくて参考になるお話をありがとうございました!

一同 ありがとうございました!

 

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トワルを着せたボディーと皆さんで集合写真

 


※1 10月期から半年間
通常は5月から翌年3月までの1年間の講座だが、2013年度は事情により10月からの半年間開講。

※2 ギグメンタ
「美学校」が中心となって開催するアートプログラム。1983年より不定期で開催。ギグメンタとはGIGとDOCUMENTを掛け合わせた造語で、一回限りの場が生み出すライブ感を捉えるベく、美術を中心に、舞踏、パフォーマンス、音楽といったライブイベントから、文学、政治、サブカルチャーに至までのトークセッションを行なってきた。http://gigmenta.com/

※3 トワル
デザインやシルエットを確認するために、シーチングと呼ばれる麻、木綿布などを用いて初期段階で制作するもの。ボディーやモデルに着せて、イメージと照らし合わせる。


修了生の情報(※いずれも終了しました)
堀江進司さん
黒沢美香&ダンサーズ 稽古場実験公演 家内工場【遠泳】 『男の教室』
日程:10/9(日)
時間:14:30開場 15:00開演
料金:予約¥2,000 当日¥2,500
会場:スタジオクロちゃん(東横線綱島駅下車徒歩7分 )
詳細:http://mikakurosawa.official.jp/2016/05/18/kanai17/
自分の中にある渇きを自覚し癒す過程の中で、ダンスと出会いました。 ダンサーである黒沢美香さんの稽古場に、縁あって集まった10代から60代までの男達。ちぐはぐな身体を駆使し、ダンスの時間を紡ぎます。 自分たちで動きや流れのアイデアを出し合い、黒沢美香による構成と振付。 ダンスを創り上げることは、モードに通じる感慨と手触りがあります。会場にて、お待ちしております(堀江進司)。

小室真理さん
「赤坂蚤の市 in ARK HILLS」
日時:10/23(日)11:00〜17:00
詳細:https://www.facebook.com/AKASAKA.NOMINOICHI/
小室さんがデザイン・縫製を手掛けるお洋服が販売されます。

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