【5/15】実作講座「演劇 似て非なるもの」第四期開講前プレイベント「世界を眺めてみる 西洋以外の舞踊と音楽から」



sekai


美学校が創立されたのは1969年。ぼくが生まれた次の年です。
本年度、5月から開講の美学校は第48期となるそうです。
長い歴史を持つ美学校で初めての演劇講座である実作講座「演劇 似て非なるもの」を、ぼくが始めさせてもらったのは2013年の10月のことでした。
(正確には過去には唐十郎さんが教壇に立たれたりもしていたようです)
他の講座からひと月遅れで6月から実作講座「演劇 似て非なるもの」の第4期が始まります。

本年度の開講に先立ち、ダンス批評家の武藤大祐さん、シタール奏者のヨシダダイキチさんをお招きして、プレイベントを行なうことにしました。
美学校のHPに掲載している「第四期開講にあたって」という文章でも触れたことですが、例えばコンテンポラリーダンスにおいてはバレエの技術が基礎となっており、音楽の世界では西洋音楽の十二音音階が基礎になっているわけです。
(少なくとも日本に住んで教育を受けているとそう感じる)
でも実際には、おそらく世界中の舞踊を見渡してみれば、バレエこそが非常に特殊な踊りであり、音楽においても、西洋の機能和声や十二音階が音楽の全てとは言えないと思います。

コンテンポラリーダンスの世界に留まらず、アジアを中心に広い視野で舞踊について研究考察されている武藤さんと、インド音楽はもちろん日本の古典音楽についても造詣の深いヨシダさんに、映像や音で、さまざまな舞踊や音楽を紹介していただき、当たり前だとされていることを、簡単に当たり前だと思わないで、少しでも視野を拡げて世界を眺めてみたいと思います。

生西康典

武藤大祐(ダンス批評家)
mutoダンス批評家、群馬県立女子大学文学部准教授。20世紀のアジアを軸とするダンスのグローバル・ヒストリー、および、それをふまえた新しい振付の理論を研究。共著『Choreography and Corporeality: RELAY in Motion』(Palgrave Macmillan、2016年近刊)、『バレエとダンスの歴史』(平凡社、2012年)、論文「大野一雄の1980年」(『群馬県立女子大学紀要』第33号、2012年)など。振付作品に『来る、きっと来る』(2013)がある。

ヨシダダイキチ(シタール奏者)
yoshida1996~インドにてシタールを始める。ウスタッド・シュジャート・カーンの弟子。ボアダムス・YOSHIMIとのsaicobaba、AlayaVijana、sitaar-tahで活動。多くのオリジナル・アルバムをリリース。UAのアルバム「ファティマとセミラ」「テュリ」他を楽曲提供、奄美民謡・朝崎郁恵アルバム「はまさき」をプロデュース、タブラ奏者アルナングシュ・チョドリ、マタプラサッド・ミシュラ、ガムラン・グループ「スダマニ」、ブラジル音楽のヘナード・モタ、パトリシア・ロバート、マリコス・スザーノ、ジム・オルーク、デバシーシ・バッタチャリアほか共演。インド、中国、台湾、韓国他で公演。
http://www.yoshidadaikiti.net

生西康典

生西康典(演出家)
さまざまな領域の作家たちと広範な活動を展開しており、近年は演劇とインスタレーションの狭間にあるような作品を送り出している。『風には過去も未来もない』『夢よりも少し長い夢』(2015、東京都現代美術館『山口小夜子 未来を着る人』展)、『瞬きのあいだ、すべての夢はやさしい』(2014、MAKII MASARU FINE ARTS)、『おかえりなさい、うた Dusty Voices , Sound of Stars』(2010、東京都写真美術館『第2回恵比寿映像祭 歌をさがして』)など。


出 演:武藤大祐、ヨシダダイキチ、生西康典
日 程:2016年5月15日(日)
時 間:19:00〜(22:00終了予定)
参加費:予約1500円/当日2000円
会 場:美学校 本校(地図
    東京都千代田区神田神保町2-20 第二富士ビル3F

▷授業日:週替わりで月曜日と金曜日 19:00〜22:00(6月から開講)
「演劇」は既成のイメージされているものよりも、本当はもっと可能性のあるものなんじゃないかと僕は思っています。それを確かめるためには、何と言われようとも、自分達の手で作ってみるしかありません。全ては集まった人達と出会うことから始めます。