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【イベントレポート】卒業生の話を聞いて飲む会 vol.5 ゲスト:秋葉大介

【イベントレポート】卒業生の話を聞いて飲む会 vol.5 ゲスト:秋葉大介


文・写真=皆藤将


昨年9月から全4回で内部生向けに開催された「卒業生の話を聞いて飲む会」。第5回目の今回からは、一般の方も参加できる形で開催されました。(告知ページ

第5回目の卒業生は秋葉大介さん。秋葉さんは2012年度「アートのレシピ」を受講、その後2013年夏にアートスペース「モデルルーム」をオープンし、若手を中心とした展覧会を開催してきました。今回はそんな「モデルルーム」の活動を中心にお話を伺いました。

 

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「モデルルーム」とは?


トークは早速「モデルルーム」の話からスタートします。

モデルルーム」は、展覧会を開催するアートスペースとして2013年夏に東青梅にオープン。アーティストたちがシェアしていた一軒家を引き継ぐ形でスタートしました。現在までに、自主企画による展覧会を6回開催する他、外部のスペースにて「モデルルーム」企画という形で展覧会を2回開催しています。

展覧会は、毎回4名のアーティストによるグループ展という形式で開催されていますが、グループ展と言っても、一人につき一部屋の展示スペースがあるため、4名の個展を同時に開催しているといった感覚です。

 

▼こちらが、モデルルームの外観。一回の右半分は元々喫茶店だったそうで、カウンターや照明がそのまま残っています。

 

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▼以下はモデルルームの見取り図。

 

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一風変わった構造の建物になっていて、まず入口入って最初のスペースに旧喫茶店の名残りのカフェカウンターがあり、そこを抜けると、古ぼけた台所と和室があります。さらにその奥には、建て増した新しい部屋があり、Uターンして次の部屋に抜けると、ホワイトキューブの様なスペースに繋がります。そこから更に二階への階段があり、そこが一番広いスペースとなっています。

それぞれの部屋が特徴的なため、部屋ごとに雰囲気が変化するのもモデルルームの面白いところ。きっとアーティストにとっても展示のしがいがあることでしょう。

 

▼喫茶店だった部屋。こちらは永畑智大さん展示。

 

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▼二階のスペース。こちらは太田遼さんの展示。室内にもう一つ部屋を作り、その部屋を建物の外部の様に外壁などを作り込み、建物の内部に外部を出現させています。

 

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毎回の展覧会の企画意図


通常、企画された展覧会というのは、あるテーマがあって、それに沿ってアーティストを集めたり、作品を制作してもらったりすると思います。しかし秋葉さんは、そのような企画の展覧会は、作品をテーマに沿った見方に限定してしまう可能性があるため、違った方向を探りたいと言います。

秋葉さんにとって大切なのは、作品を見せるための最適な環境を用意すること。それは作品にとっての環境ではなく、鑑賞者にとっての環境。

例えば、2回目に開催した展覧会「減速」では、鑑賞者にまず荷物を預けてもらい、秋葉さんがコーヒーをドリップします。その人は、カウンターに座ってコーヒーができるのを待つのですが、そこでまず一息つく時間が、つまり「減速」する環境がつくられます。そしてコーヒーができると、そのコーヒーを片手に展示を回ることになります。鑑賞者はきっと落ち着いた状態で展示を見ることができたことでしょう。

私もこの展示は行きましたが、「減速」という展覧会タイトルにそういう意図があったことを初めて知りました。

他にも、キャプションの一覧を最後の部屋に配置し、一巡目はタイトルや作者などの作品情報がない状態で作品を見てもらうなど、鑑賞者にどのように展覧会を見てもらうかという問題意識が秋葉さんにあることが伺えました。

 

 

今まで開催してきた展覧会


実は今回、秋葉さんをお呼びするにあたって、モデルルームの活動を復習しておこうと思ったのですが、2016年1月現在モデルルームのwebサイトには、アーカイブがアップされておらず、事前にその活動をたどることができませんでした。

今回のトークで改めてモデルルームの活動を追うことができたので、何かの役に立つことを暗に願い(謎)、そして秋葉さんにアーカイブ制作のプレッシャーをかけるために(!)、モデルルームの展覧会歴を箇条書きにしておきたいと思います。

 

1,「ニュー辺境」
会期:2013年8月31日~9月29日
出展:永畑智大、山崎悠人、津田翔平、諸星良典
会場:モデルルーム

2,「減速」
会期:2014年2月1日〜3月9日
出展:秋山由希、宇吹新、関真奈美、和田昌宏
会場:モデルルーム

3,「絶滅ワンダーランド」
会期:2014年4月23日〜4月30日
出展:永畑智大、ニコニコ山脈
会場:HIGURE 17-15 cas
WEB:http://gigmenta.com/2014/006.html
(※美学校が主催するアートイベント「ギグメンタ」の一企画として開催)

4,「再想起」
会期:2014年9月13日〜10月13日
出展:糸川ゆりえ、太田遼、多田ひと美、土谷泰彦
会場:モデルルーム

5,「人間になるための内転、外転」
会期:2014年11月15日〜12月20日
出展:秋山由希、糸川ゆりえ、宇吹新、片桐佐知子
会場:児玉画廊(東京)

6,「シーグラスの山」
会期:2015年3月28日〜4月29日
出展:淺井裕介、宇吹新、齋藤祐平、西田茜
会場:モデルルーム

7,「The more it changes,the more it stays the same」
会期:2015年6月20日〜7月26日
出展:赤羽史亮、阪中隆文、長谷川維雄、ウィル・ロビンソン
会場:モデルルーム

8,「そんな目でみる」
会期:2015年11月21日〜12月20日
出展:大井健司、河口遥+古川佳緒里、岸井大輔、濵田明李
会場:モデルルーム

 

▼2回目の展覧会のフライヤー。毎回デザインの良いフライヤーも見逃せません。最初から一貫して同じデザイナーさんに頼んでいるそうです。

 

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次の展覧会は2月17日から


「モデルルーム」の次回展覧会は、吉祥寺のArt Center Ongoingを会場に2月17日から開催されます。是非お出かけください。

▼以下、展覧会の詳細です。

「Long Phenomenon」

会期:2016年2月17日(水)〜28日(日)(22、23日休廊)
時間:12:00-21:00
出展作家:秋山由希、宇吹新、長谷川維雄
企画:モデルルーム
会場:Art Center Ongoing
入場料:400円(セレクトティー付き)
詳細:http://mdlroom.com/longphenomenon/index.html

 

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で、今回の料理は?


前回までは600円で食事+ワンドリンク付きで開催していたこの企画。さすがに無理があったので、今回からは1000円食事+ワンドリンク付きで開催することになりました。

献立はこちら。

・芹と舞茸の浸し
・豚肉と茄子と牛蒡の柳川
・生姜ご飯
・おでん(秋葉さんリクエスト)

 

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▼最後は、「アートのレシピ」のメンバーで写真を撮って終了。

秋葉さん、お越しいただいたみなさん、どうもありがとうございました。

 

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次回の「卒業生の話を聞いて飲む会」は、2月23日(火)に開催する予定です。ゲストは、「絵と美と画と術」と「超・日本画ゼミ」の卒業生で、昨年インド北部のラダック地方に滞在していた望月せりなさん。

昨年美学校で、日本とラダックを繋ぐNGOのジュレー・ラダックと、ラダックをテーマとしたイベントを三回開催したのですが、そのきっかけを作ってくれたのが望月さんでした。

望月さんにはラダックのことを中心にお話ししていただく予定です。お楽しみに。